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司書のおすすめ(「図書館だより」より)

更新日:2019年7月29日

毎月発行している「図書館だより」に掲載した「司書のおすすめ」です。本選びの参考にしてください。
資料によっては、貸出中の場合があります。詳しくはお問い合わせください。

『奇譚ルーム』はやみね かおる 著 朝日新聞出版 2018年刊 児童書 913.6ハ【両館所蔵】(図書館だより2019年8月号より)

真っ白な壁の殺風景な部屋の中央に大きなまるいテーブルと10脚の白い椅子が並んでいる。ここは、この物語の語り手「ぼく」が招待された「ルーム」という交流系SNSの仮想空間である。「ルーム」では、ホスト役がテーマを設定した部屋を用意し、部屋のインテリアやゲストのアバターを自由に決めることができる。「ぼく」が招待されたのは「奇譚マニア」の部屋で、アバターは動物のぬいぐるみ。ここでの会話はアバターのアイコンから出る吹き出しで表示される。
10人が入室し、すべての席がさまざまな動物のぬいぐるみで埋まったとき、発言主不明の吹き出しが現れ、自分がホストだと告げると「これから、きみたちをひとりずつ殺していく」と宣言する。助かる方法は、ホストがおもしろいと認める奇譚を披露すること。「ルーム」の仕組み上、発言主はこの10人のうちの誰かでしかあり得ない。誰が敵なのかわからないまま、奇譚の披露が始まる。
著者は大人気シリーズをいくつも抱える児童文学作家で、本書は江戸川乱歩生誕120周年没後50年にあたり「乱歩風」を意識して執筆されたという。乱歩がもし現代に生きていたらと想像し、今の子どもたちにとって身近であるSNSを舞台に、怪しげな怖さを感じられる物語にしようと考えたのだと語っている。
私のような大人世代は、ページをめくってみて、横書きであることにまず面食らうかもしれない。しかし、この構成は本書にはとても効果的で、SNSでのやり取りを実際に見ているような臨場感を生んでいる。
子ども向けと侮ることなかれ。大人も子どもも、ミステリー好きも苦手な人も、目が離せない展開に引き込まれ、きっと一気に読んでしまうはずだ。 (本館 大西)

『人間臨終図巻 1~4』山田 風太郎 著 徳間書店 2011年刊 一般書280.4【両館所蔵】 (図書館だより2019年7月号より)

本書の初版は1986年。著者は『忍法帖』シリーズなど、戦後を代表する小説家の一人であり、ご存知の方も多いだろう。最近母の死を経験し、「死」についていろいろと思い巡らす日々を過ごしていることから、久しぶりに手に取った。
本書は、10代から100代に至るまでの国内外の英雄・武将・政治家・作家・芸術家や芸能人等、様々な人間の亡くなる間際、「臨終」にスポットを当て、その様相が綴られている。本書の性質上、それぞれの臨終に実際に立ち会われた方々の文章を多く引用してはいるものの、著者ならではの視点で描かれている臨終は、どれも映画のワンシーンを覗いているようで、胸に迫るものがある。
亡くなった年齢別になっているので自分の年齢の頁を開いてみると、作家の有吉佐和子の名があった。「有吉はよく言っていたが、彼女にとって、生きるということは書くことなのである。書くことのみに生きる。すなわち書くことは彼女の人生の第一義であって、しかも第二、第三は存在しないのである。この有吉が、もし書けなくなったとしたら・・・」の一文はまさに彼女の生き様そのものだ。
「死は終わりを意味するが、残された物には始まりを意味する-E・シュナイドマン-」、「死が生にいう。『おれはお前がわかっている。しかし、お前にはおれがわかっていない』-山田風太郎-」等、各年齢の章の始まりには、死にまつわる言葉が挙げられていて、プロローグのようにも感じられる演出が効いている。
自分の年齢で亡くなった人物に興味を持って読むのもよし、巻末の索引から気になる人物を見つけて読むのもよし、様々な臨終を通して、人間の生々しい生き様を感じることができるのが本書の最大の魅力であろう。 (本館 二井)

『平成新語 出どこはどこ?』中村 三郎 著 柏書房 2019年刊 一般書814.7【南館所蔵】 (図書館だより2019年6月号より)

今年の4月から5月にかけて、各メディアが取り上げた「平成」の時代。世間を騒がせた事件や人物にスポットを当てた特集が多く組まれました。
本書では、少し視点を変え、言葉で「平成」の時代を振り返っています。社会や文化、芸術が時代の移り変わりと共に変化していくように言葉も変わっていきます。その時々の事象・流行や世相を反映して誕生した言葉が「新語」です。
この「新語」について特に「いつ、誰が使い始めたのか。」に着目し、出処を記載しています。例えば、「ハローワーク」は、平成元年に旧労働省が一般公募した公共職業安定所の愛称だそうです。中には「マインドコントロール」のように、有名人の発言をマスコミが取り上げたことで広く知られるようになった言葉や、ノンフィクション作家最相葉月の著書から話題となった「絶対音感」、テレビ番組の造語が起源の「無縁社会」など、また、「キラキラネーム」のように命名者が明らかでない言葉も含め200語余りが紹介されています。平成を象徴するこれらの言葉から時代を改めて知ることができます。 (南館 川端)

『THE LITTLE BOOK OF HYGGE 365日 「シンプルな幸せ」のつくり方』マイク・ヴァイキング 著 三笠書房 2017年刊 一般書590【南館所蔵】(図書館だより2019年5月号より)

「世界で最も幸せな国」として多くのメディアが注目しているデンマークは、税金も高く、気候も厳しい国であるにも関わらず、世界幸福度調査では毎年上位に入っています。それは、デンマークの人たちが生活の中で大切にしている「ヒュッゲ」が大きく関係しています。
「ヒュッゲ」とは、「満ち足りること」というノルウェー語から来ている言葉で、「居心地のよさ・温かみ・一体感」といった感覚をあらわすそうです。
本書では、そんな「ヒュッゲ」を取り入れたデンマークの人々の穏やかで温かみのある生き方がたくさん紹介されています。例えば、1日の終わりや休日に家族と一緒に過ごす時間を作る、キャンドルを灯した部屋で温かい飲み物を飲みながら読書や映画を楽しむ、人里離れた場所でキャンプをして今生きている時間を体感するといったような、お金をそんなにかけずに楽しむことができるものばかりです。
大人になると、「ただシンプルに楽しむ」ことを忘れがちになります。「ヒュッゲ」の本質は、シンプルな喜びを味わうことです。これは「感謝の気持ち」を育てることにもつながります。実は感謝の心がある人は、そうでない人と比べて状況の変化に対するストレスを感じにくいことが研究で明らかになっているそうです。日々の暮らしを大切にして、自分が持っていないものではなく、持っているものに目を向けると、少しのことにもありがたみをもって過ごすことができ、小さなことでも喜びを感じられるといいます。
幸せな毎日を過ごしたいという気持ちは誰にでもあるものです。幸せが身近なところにあふれていることを気づかせてくれる本書を読んで、自分に合ったシンプルな幸せを見つけてみませんか。(本館 神村)

『アイスブレイクベスト50-リラックスと集中を一瞬でつくる-』青木 将幸 著 ほんの森出版 2013年刊 一般書361.4【本館所蔵】(図書館だより2019年4月号より)

初めて関わるメンバーが集まった時のぎこちない緊張感のことを<アイス>と呼ぶそうです。この緊張感をブレイクする(壊す)ために簡単なゲームなどを行うことを<アイスブレイク>といいます。近年、ビジネス研修などではよく使われていますが、まだまだ聞き慣れない方が多い言葉かもしれません。
著者の職業は、ミーティング・ファシリテーター。全国各地の会社や団体に出かけて、初めて出会った人たちが取り組む会議や研修会を成功に導く、会議進行のプロです。本書では、その実践の中で特に効果的だった選りすぐりの50種を「自己紹介」「グループ分け」などのねらいごとに章立てして紹介しています。アイスブレイクは、地域活動や子ども会のレクリエーション代わりにしたり、部活動でチームワークを高めたり、さまざまな場面で応用できる「準備体操のようなもの」だと著者は言います。また、著者が実感した、初対面の人との会話で注意したいこと、誰もが楽しく参加できるように配慮したいことなども詳しく解説されているので、コミュニケーションの極意としても活用できそうです。
私が機会があったら使ってみたいと思ったのは「飴ちゃんでグループ分け」です。分けたいグループ数の種類の飴を用意して、参加者に好きなものを選んでもらい、同じ種類の飴を選んだ人同士でグループ分けをするのです。飴を出すことで、まずは場の空気が和みますし、「こんな味が好き」「新商品に目がない」など、参加者の個性が垣間見える会話が自然と弾む様子が目に浮かびます。
4月は、生活環境の変化に不安を抱える方も多いことでしょう。コミュニケーションの「ツボ」を知っているだけで、少し安心しませんか。心の準備体操で<アイス>を溶かし、新生活を楽しんでください。 (本館 大西)

『ニッポンおみやげ139景』豊嶋 操 著 KTC中央出版 2018年刊 一般書689.59【南館所蔵】(図書館だより2019年2月号より)

2018年12月に日本政府観光局は、訪日外国人旅行者が初めて3000万人を超えたことを発表しました。また、東京オリンピックが開催される2020年には、4000万人の訪日外国人旅行者数を目標としています。旅行者が注目し、経済効果も期待されるものといえば、やはり「おみやげ」ではないでしょうか。
本書では、外国人旅行者へのガイドの仕事をしている著者が旅行者へ紹介したいおみやげを139種類掲載しています。日本のおみやげの代表には、日本古来の伝統工芸品や日本でしか味わえない食べ物などがありますが、著者はそういったものに少しひねりを加えることを提案するそうです。
例えば、お箸のおみやげには箸置きをセットに、日本茶には和紙の茶筒をセットにしてプレゼントするなどです。定番のおみやげに一工夫されていると、受け取る側はさらに嬉しい気持ちになりますよね。また、スーパーのお菓子やドラッグストアの医療用品も人気です。2015年には「爆買い」という言葉が流行語になりましたが、日本製品は外国の方にとってまだまだ魅力的のようです。
本書の中で、著者は相手の立場にたったおみやげ選びを手伝うと述べています。おみやげを紹介する際、まずは自分が旅行者だったら何をもらえば嬉しいかを考え、帰国後にはもらったおみやげをどんな風に使うかイメージするそうです。日本の良さを伝えると同時に、旅行者へのニーズにも応える姿勢が印象的でした。定番のおみやげから一風変わったおみやげまで、皆さんだったらどんなものを日本のおみやげに選びますか?(南館 村田)

『知っているようで知らない日本語のルール』佐々木 瑞枝 著 東京堂出版 2018年刊 一般書810.4【本館所蔵】(図書館だより2019年1月号より)

著者の専門は、日本語学、日本語教育学、日本文化論、異文化コミュニケーション論。日常生活の中で何気なく使っている日本語の意外な側面、微妙な表現・言葉の使い分けなど、日本語の楽しさを伝えています。
本書は、「知らずに使っている日本語の不思議」、「知っていると便利なものの言い方」、「使い分けが難しい言葉」、や「日本語力がアップする文法のルール」の4つのパートで構成されています。
また、それぞれの例をみなさんに分かりやすくお伝えするため、木村家ファミリーのおじいさん、おばあさん、お父さん、お母さん、和雄や薫(和雄の友人)、お父さんの上司、Jくん(クラスメイト)が登場します。
著者曰く、私たちが当たり前に使っている日本語には、隠されたルールがあるそうです。家庭や職場での会話の中で、何気なく使っている言葉でも、よくよく考えてみると上手く説明出来ない事が意外と多いのではないでしょうか。
例えば、物の名前を思い出せない時、「あれ」をよく使いますが、どうして「これ」や「それ」ではないのでしょうか。また、「ねこふんじゃった」の「~じゃった」はどういう意味だと思われますか?「ねこをふんでしまった」を短くした言い方ですが、「~で(て)しまう」には、どんな意味が隠されていると思いますか?
読んでみると、なるほどと頷く目からウロコの日本語ルールは、多文化共生社会の中、親から子へ、子から孫へ伝えるべき大切なルールではないでしょうか。これを機に、一家団欒の中でクイズを出し合って楽しい時間を過ごしてみませんか。(本館 濱)

『10代に語る平成史』後藤 謙次 著 岩波書店 2018年刊 210.77【両館所蔵】(図書館だより2018年12月号より)

平成はどんな時代でしたかと尋ねられたら、皆さんはどう答えるでしょうか。
2018年4月30日付けの朝日新聞に興味深い世論調査の結果が掲載されました。設問は「平成はどんな時代か―」(選択肢から二つまで回答)。最も多かった回答は「動揺した時代」(42%)でした。確かに、消費税導入、バブル経済の終焉、ベルリンの壁崩壊、同時多発テロ9.11や自然災害等々。平成のトピックスを思い浮かべるだけでも決して明るい時代だったとは言えません。
本書は、政治ジャーナリストとして平成の歴史の現場を目撃してきた著者が、現在教鞭を取っている大学での授業「特講・平成政治史」をベースにまとめたものです。タイトルに「10代の」とあるのは、平成生まれの学生達が育った時代という意味で、平成の様々な出来事を振り返ることで、未来にどうつなげていくかを学生達に考えてほしいというのがコンセプトとなっています。
「すべては平成元年から始まった」、「平成政治の主役は消費税」、「バブル経済の終焉と失われた20年」、「平成は自然災害の時代」等、10のテーマに分け、それぞれわかりやすく解説していますし、巻末には平成の略年表も掲載されていますので、自分が何歳のときに何が起こったのかも明確になります。今から30年前、昭和天皇がご逝去された時に、首相官邸で小渕恵三官房長官(当時)が両手に掲げた「平成」の発表の場に立ち会われた著者のエピソード等、政治ジャーナリストならではの現場の臨場感を本書のあちこちに感じることができます。
平成時代に働き盛りだった大人の読者にも十分読み応えのある内容となっていますので、2019年の5月1日から新しい時代を迎えるにあたって、改めて「平成」を振り返ってみてはいかがでしょうか。(本館 二井)

『本好き女子のお悩み相談室』南陀楼 綾繁 著 筑摩書房 2018年刊 一般書019.04【南館所蔵】(図書館だより2018年11月号より)

「ついいつもの作家の(本棚の)前に立つの。」「他の人が返された本を借りたら、案外おもしろかった。」という本選びに関したお声をいただくことがあります。
図書館では、来館された方により多くのジャンルの本に出合っていただけるよう、毎月季節や話題に沿ったテーマ展示を行い、ブックリストを定期的に発行しています。その他、ビジネスや教養などのテーマ別、子どもやヤングアダルト等対象別に紹介した本も数多く所蔵しており、参考にしていただけます。
そんな中で、一風変わったブックリストが本書です。著者の「なんだろう あやしげ」さんは、一箱古本市(一つの箱に自分が選んだ本を詰めて販売する一日古本屋さん)の仕掛け人で、全国各地でワークショップやトークを実施してきました。
この10年に、それらの会場で出会った多くの「本好き女子」の悩みにおすすめ本を紹介してきた悩み相談を、今回一冊にまとめました。
例えば、香川で出会った女性の「いろんなことに挑戦できるエネルギーが欲しい。」という悩みには、獅子文六の『てんやわんや』、小林信彦の『唐獅子株式会社』を紹介しています。いずれも、登場人物がドタバタ騒ぎに巻き込まれていくのですが、読後は、不思議と何かやってみようかなという気持ちにさせてくれます。
本書の効能は、仕事や人間関係、恋愛、ダイエットに関する悩みのゆるい緩和。その成分は、夏目漱石の『吾輩は猫である』、山本周五郎の『さぶ』、阿佐田哲也の『ドサ健ばくち地獄』から柚木麻子の『ナイルパーチの女子会』までバラエティに富んでいます。著者曰く、「効き目は、じわじわ効いてくるが、人によっては、合う合わないがある」とのこと。いつもとは違った本を読んでみたいと思っておられる方、少々お悩みのある方におすすめします。(南館 川端)

『ツバキ文具店』小川 糸 著 幻冬舎 2016年刊 一般書913.6オ【両館所蔵】(図書館だより2018年9月号より)

6月に紫陽花を見に鎌倉を初めて訪れ、紫陽花の風景や多くの名所に魅せられたことがきっかけで本書と出合いました。
舞台は、鎌倉で先代から代書業を引き継ぐことになった、雨宮鳩子が営む「ツバキ文具店」です。「代書業」という言葉に馴染みのない方も多いのではないでしょうか?現在では、司法書士や行政書士がその役割を担うことが多いようです。しかし、本書に登場する代書屋は、ことばのよろず屋として訪れる人たちの手紙の代書を行います。その内容は、誕生日祝いや天国からの手紙、絶縁状まで多岐に渡ります。自分では書けない手紙を代書屋へ託す登場人物たちには、それぞれの事情がありました。そして、鳩子にも手紙を送りたくても送れない相手がいるのです。鳩子が代書屋として、訪れる人たちとことばに込める想いに向き合う姿が印象的な作品です。
また、随所には、鳩子が手掛けた代書も収録されています。依頼人に合わせた筆跡で書かれた手紙は、目を見張るほど達筆なものから可愛らしく書かれたものまで様々で、思わず自分が受け取った手紙のように読み込んでしまいます。
情景を思い出しながら小説を読むことも物語を楽しむ醍醐味ですが、本書には鎌倉の名所や実在するお店も数多く描かれているので、物語を読んでから鎌倉を訪れるのも登場人物の一員になったような気分で楽しむことができておすすめです。
続刊の『キラキラ共和国』、物語の中で鳩子が訪れた鎌倉の各所を案内した『ツバキ文具店の鎌倉案内』も刊行されているので、合わせて読めばたっぷりと物語の世界に浸れること間違いなしです。(南館 村田)

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教育委員会事務局 図書館 市立図書館(本館)
〒525-0036滋賀県草津市草津町1547
電話番号:077-565-1818
ファクス:077-565-0903

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