学芸員に聞く!草津宿街道交流館 秋季テーマ展の見どころ
更新日:2020年9月15日
「浮世絵から知ろう!!戦国時代の英雄たち」(広報くさつ9月15日号表紙)担当学芸員にインタビュー
9月19日(土曜)~11月8日(日曜)に、草津宿街道交流館で開催される秋季テーマ展「浮世絵から知ろう!!戦国時代の英雄たち」。歴史や軍記物に出てくる武将や合戦の場面を描いた浮世絵・「武者絵(むしゃえ)」の中から、戦国時代を描いたものが一挙公開されます。
担当の学芸員・武富さんに、見どころやテーマ展に込めた思いなどを聞いてみました。
Q1. 今回のテーマ展、ずばり見どころは!?
明智光秀や豊臣秀吉などの有名で人気のある戦国武将はもちろん、あまり知られていないけれど近江で活躍した武将についても、市所蔵の浮世絵を通じて、知っていただくことができます。
また、「姉川の戦い」や「賤ケ岳(しずがたけ)の戦い」など、近江での合戦の様子も浮世絵に描かれているので、戦国の英雄たちが活躍する姿をご覧いただきたいと思っています。
Q2. なぜ、戦国時代の浮世絵を取り上げたのですか?
草津宿街道交流館は、江戸時代の旅と街道を中心に草津の歴史や文化を紹介する資料館ですが、浮世絵は江戸時代から制作され庶民に広がったことから、多くの市所蔵の作品があります。戦国時代の浮世絵を選んだのは、今注目のNHK大河ドラマ「麒麟がくる」の主人公・明智光秀をはじめとする武将が活躍したことや、もともと戦国時代が好きで、のちの時代に浮世絵に描かれるような興味深い人物や出来事を、多くの人に知ってもらいたいと思ったからです。
また、チラシやポスターをアメリカンコミック風にすることで、若い世代など、これまで浮世絵に触れてこなかった人にも、お越しいただければと思っています。
Q3. お気に入りの戦国武将は誰ですか?
明智秀満(ひでみつ)に興味があります。今回展示する作品の中にもありますが、歌川芳虎画「大津坂本城落城之図」には、秀満が城に火をかけ自害する前に、城にあった刀などの宝物を敵方に託して世に留めおいたというエピソードが描かれています(広報くさつ9月1日号16ページ「くさつ歴史ギャラリー」参照)。天下の名品である宝物を、敵に託してでも守ろうとした秀満の、武士としての誇りや強さが素敵だと思います。
広報くさつ令和2年9月1日号 16ページ(PDF:808KB)
お気に入りの「大津坂本城落城之図」(草津市蔵・中神コレクション)
武富さん考案のアメリカンコミック風チラシ
浮世絵で知る戦国の英雄たちや武勇伝、わくわくしますね!
皆さんも、テーマ展で芸術の秋を楽しんでみてはいかがでしょうか。
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