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令和4年度 教育長活動報告

更新日:2023年4月4日

教育長の活動

こんにちは。教育長の藤田雅也です。
草津市では、学校、家庭、地域、行政の連帯を深めた取組により、
「子どもが輝く教育のまち 出会いと学びのまち くさつ」
の実現を目指しています。
ここでは、私の思いや学校・園の取組、地域での子どもたちの様子や地域の皆さまとのふれあいなど、私の日々の活動を通じてお伝えしていきます。

第2回 草津市総合教育会議

今年度2回目の総合教育会議が3月27日に開催されました。
橋川市長をはじめ小辻寿規教育委員、我孫子智美教育委員、森登世美教育委員そして私の5名で、2つのテーマについて約2時間活発な意見交換を行いました。

一つ目のテーマは「草津市の幼保小接続の取組について」です。
本市では平成28年に接続期カリキュラムが策定され、保育園等ではアプローチカリキュラムが、小学校ではスタートカリキュラムがそれぞれ実践されています。「学びに向かう力→確かな学力」、「生活する力→健康・生活」、「人とかかわる力→豊かな人間性」と3つの力が「幼保→小」で繋がるように設定されています。しかし、これまで公立保育園と小学校でそれぞれ1園・1校において公開授業と研究会が開催されてきましたが、研究園校がそれぞれ1園校しかないこと、そして担当レベルでの取組に終わっている事が課題となっていました。
教育は生涯にわたる人格形成ですから、幼保小の一貫性のある連続した取組が重要です。そこで、今後、6つの中学校区において、それぞれに幼保小接続推進会議を設け組織的に取り組む方向性が提案されました。
意見交換では、「民間幼保施設も加わっていただく必要がある」、「中学校区単位ならば将来的に中学校にも加わってもらい幼保小中の繋がりも目指すべき」、「小学校側からの意見や幼保側からの意見を互いに理解し子どもの姿の共有が必要」、「先生間だけでなく幼児と児童の交流も検討しては」、「単発で終わるのではなく、出てきた課題等に対して翌年どのように取組や成果があったのかなどの、PDCAサイクルが必要では」、「地域や家庭に対しても幼保小連携の理解を深めてもらう事も有効では」など多くの意見が出されました。
来年度、これらの意見も参考に目指す子ども像の共有と接続を意識したカリキュラムの充実に向け 、6中学校区において推進会議を設け幼保小接続の取組が始められます。

二つ目のテーマは「近江湖南のサンヤレ踊りのユネスコ無形文化遺産登録と今後の継承について」です。
昨年の11月30日に室町後期の風流踊の系譜を引く全国41件がユネスコ無形文化遺産に登録され、草津のサンヤレ踊りも「近江湖南のサンヤレ踊り」としてこの中に含まれています。草津市では7つの地域で伝承されていますが、指導者の高齢化と役者(小中学生・高校生)の担い手確保が課題になっています。この課題について意見交換が行われました。
意見交換では、「中学校の部活動にしてはどうか」、「7地域共通の課題であり、地域間の情報共有や交流会なども行ってはどうか」、「地域のニーズとマッチングする外部からのサポーター支援なども検討しては」、「観光や教育面での活用によって外からの盛り上げで地域の人に宝として再認識してもらうことにより後継者不足に繋がらないか」などの意見が出されました。
5月3日には各地域でサンヤレ踊りが実施され、それぞれの地域の神社を中心に地域を練り歩きます。そして4月25日に開催の「第52回草津宿場まつり」にも出演され、多くの皆さんに披露されます。草津市のたいへん貴重な文化財です。皆さんと一緒にその保存・活用を進めていきたいと思います。この機会にぜひご覧ください。

今後も市長と教育委員会が教育課題やめざすべき教育の姿を共有し、連携して教育行政を推進してまいります。(掲載日 3月31日)

新たなスタートへ(市内小中学校卒業式)

今年は春が訪れるのが早く、3月になってからは温暖な気候が続いています。そのような中、市内の中学校で3月14日に、小学校で同月17日に卒業式が開催されました。

私は、玉川中学校(江竜眞司校長)と老上小学校(西村洋校長)の卒業式に参列しました。


今年の卒業生は、中学校生活は全てが、小学校生活は半分が、新型コロナウイルス感染症対策と共に歩んだ学校生活でした。様々な教育活動が中止や縮小される中、クラスメートの素顔を見ることも少なく、すべてがマスク越しの思い出となったことが非常に残念です。しかし、卒業式での答辞等を聞くと、コロナ禍にあっても子どもたちは精一杯学校生活を楽しみ、文化祭や体育祭、校外学習、修学旅行など数々の楽しい思い出を語ってくれて少しホッとしました。


4月からは、それぞれ新しい環境での生活が始まります。ワクワクする気持ちとちょっぴりの不安が入り混じっていると思いますが、これまでコロナ禍でできなかった分、いろいろなことにチャレンジして欲しいと心より願っています。(掲載日 3月20日)

スクールESDくさつプロジェクト 老上小学校3年 「広がれ!老上花の輪プロジェクト」花のプランターお届け式

老上小学校3年生は、今年度「まち探検」に出かけた際に都市化の影響により自然が減少しているという地域課題を知り、子どもたちで何かできることが無いかと考え、花をプランターで栽培し、地域に配ってまちを花いっぱいにしようとする「広がれ!老上花の輪プロジェクト」に取り組んでいます。その活動の一環として、「花のプランターお届け式」が2月27日に市役所でありました。

当日は、3年生児童の代表4名と小森裕美教諭、西村洋校長が市役所へ来ていただき、オンラインで学校と中継しながら「花のプランターお届け式」があり、私が代表児童から花のプランターを受け取りました。

この様子はオンラインで老上小学校3年生の児童に配信されており、私から児童に向け、

「今日は花のプランターを届けてくれてありがとうございます。素敵な取組によって家族の人や地域の人そして市民にも緑の大切さが伝わったと思います。みんなのアイデアが実現できたのは、担任の先生をはじめ多くの人の支えがあったことを忘れないでください。やればできると自信につながったことと思います。4年生でもこの経験を生かして、自分の得意な、好きな分野を伸ばして、いろんな人と協力し助け合って、たくさんのことに挑戦して欲しいと思います。」とメッセージを送りました。

この活動によって、子どもたちは「自分たちが地域に貢献し、役立っている」と実感し、これまでの学校内での完結する授業では味わえない、充実感・達成感が得られ、自己有用感、自尊感情の向上に繋がりました。

私は「学力」は点数を取る力では無く、「学ぶ力」であると考えています。教科学習の積み重ねによって得た知識・技能を地域課題の解決にどのように活用できるのか。そのような社会に生きた学びこそが「学ぶ力」を身に付けることであり、今の子どもたちに大変重要なものであると考えています。これからも子どもたちの学ぶ力を身に付け、社会で活躍できる・貢献できる「次代を創る人づくり」をスクールESDくさつプロジェクトを通して進めてまいります。(掲載日 3月8日)

不登校のこどもたちの保護者の集い

全国の不登校児童生徒は24万人を超えています。本市においても同様に増加していますが、不登校支援として児童生徒の日頃の見取りや定期的な教育相談、そして保護者との連携、また学校での登校支援対応(別室対応)、やまびこでの教育相談・小集団活動教室やフリースクール等民間施設への通所支援などを行っています。

昨年秋に初めて開催した「不登校の子どもたちの保護者の集い」が保護者の方から好評でしたので、2月21日に第2回の保護者の集いを開催し12名の保護者が参加されました。

今回は、京都市西京区を拠点に不登校のお子さんとその家族のための居場所づくりとして「親子ほっこりスペース」、「親の会・お茶会」、「HSP(ハイリー・センシティブ・パーソン)、HSC勉強会」、「個別楽習」などの活動を展開しておられる「オープンスペース祐の風」代表の藤原祐子様のお話をお聞きし、保護者同士で交流が行われました。

藤原様から活動内容をお聞きし、親としての不安や疑問など共感できる話題をもとに保護者間の交流が行われました。保護者の方にとっては子どもが不登校になり、相談したくても気軽に出来ない孤独感やどこに相談したらいいのか分からない、また勉強の遅れや将来に対する計り知れない不安感など、そんなお困りが少しでも和らぐことに繋がった集いになりました。

本市では来年度から不登校対策として、小学校の登校支援室(別室)に3名の加配教員の配置や「やまびこ(小集団活動教室)」の分室整備などを進めるため、2月定例市議会へ令和5年度予算案を提案しています。今後も、「だれ一人取り残さない教育」の実現に向け、すべての子どもの学ぶ機会の確保の充実に積極的に取組を進めてまいります。(掲載日 2月28日)

教育研究奨励事業表彰式

本市では、市内の公立小学校、中学校、こども園、保育所に勤務する教職員・保育士の個人またはグループを対象に、自発的な教育研究活動の促進を図るため「草津市教育研究奨励事業」を実施しています。その表彰式に出席いたしました。

今回のステップアップ研究部門の最優秀賞は、老上小学校の小森裕美教諭の「「自分から・いっしょに・できた!」本気になれる探求的学習を目指して~OIKAMI型スクールESDの創造~」でした。これは、今年度からスタートした「スクールESDくさつ推進事業」のモデル校としての取組を研究したもので、3年生児童のまち探検で、街に緑が少なくなった気づきから、「老上フラワーロード」を作るまでに至った経緯について、児童の意識と行動をどのように引き出すべきか考え、その成果を児童・保護者のアンケートにより分析したものでした。これは他校でも積極的に進められているESDの取組の参考となる大変素晴らしい研究内容でした。

この教育研究奨励事業は個人やグループでの取組ですが、この「個」としての取組みは「組織」としてのチーム力の向上に繋がる大変価値のあるものです。教員一人ひとりが持っている様々な知識・技能をチームとしてどう融合させ、化学反応させるのか。まさにチーム力の向上がこれからの学校現場に求められています。その基礎となるものが、教員の日々の教育実践・教育研究の積み重ねです。

今年は、45の個人・グループから研究事業への応募があり、研究論文から先生方の教育にかける意気込みや教育改革に対する熱意が伝わってきました。こうした姿が「草津の教育の強み」であると実感いたしました。(掲載日 2月22日)

令和4年度 学校経営報告会

昨年度から、市内20校の校長から一年間の学校経営に関しての報告を受ける「学校経営報告会」を始めました。これは、各校長が年度初めに計画した学校の重点取組項目について、その取組実績と成果そして今後の課題を報告していただき、私や教育委員からの質問、意見、提案などを次年度構想に反映し、学校経営の充実を図ろうとするものです。

2月13、14日に実施し、今年度からは、中学校区単位で各校から報告を受け、中学校区ごとの地域特性や小中学校間の情報共有が図られ、今後の小中連携の充実に資する報告会となりました。

時間の関係から、2つの重点取組項目に絞っての報告でしたが、「地域の活力を生かした特色ある学校経営の推進」が、3中学校と10小学校から報告がありました。そのほかには、不登校対策、ICT活用、社会性や豊かな情操の育成、いじめ対策、教職員研修・研究など各校の現状や課題に合わせた項目が報告されました。

特に、今年度からスタートした「スクールESDくさつ推進事業」は、モデル校(小学校2校、中学校1校)を中心に進められていますが、それ以外の学校においても総合的な学習の時間を充実させ、地域と連携した授業づくりが積極的に行われています。これまでコロナ禍で学校の教育活動が学校内で完結しがちになっていましたが、今年度は多くの学校が地域に出かけ、地域で活動し、また地域の方々と一緒に学ぶ取組が進められておりました。

教育委員からは、「中学校区の地域の特色がよく分かった。今後、全市的な共有が図れるようにしてほしい。」、「地域の強みを生かした取組は強みである。しかし発信する部分が弱いと感じるので、工夫をしてほしい。」、「教員の負担にはなるが、挑戦することも大事である。」との総括意見を頂きました。

今回の学校経営報告会において、学校だけでなく保護者、地域と共に子どもを育てる意識の醸成が図られつつあるとともに、「信頼される、応援される学校」に向けて着々と地域連携が進んでいると実感しました。これからも様々な方々と連携した特色ある学校経営が進められるよう市教委と学校が連携して取り組んでまいります。(掲載日 2月17日)

老上中学校 美術作品展「老上(紙)魂展」

老上中学校(竹田敏彦校長)では、2月4日.5日に校区内のイオンモール草津で大規模な校外での美術作品展「老上(紙)魂展」を開催しました。

1年生「自画像 ~自分を見つめて~」、2年生「食品サンプル ~職人の技に挑め~」、3年生「紙に『命』を吹き込もう ~0→1への挑戦~」と題した総数約550点の作品が、所狭しと展示されました。

作品は、どれも自分の考えや思いを作品に表現するため、根気強くそして工夫された個性溢れるものばかりでした。特に「食品サンプル」と「紙に命を吹き込む作品」は、見る人たちを魅了していました。会場には2日間で1,500人を超える来場者があり、生徒は勿論のこと、保護者、地域の方々、教職員、中には保育園・こども園・小学校の恩師のほか、お買い物客にもご覧いただけました。

今回の大胆な作品展は美術の阿部節子教諭の提案に対して、竹田校長の大英断と教職員の結束により計画はスタートをきりました。そして3年生の有志による実行委員会が組織化され、飾り付けや参加型の企画など色々なアイデアが出され、今回実現されました。

3年生は入学時からコロナ禍で多くの活動が制約され、マスク生活の影響もあり中学校生活を満喫できなかったと思います。今回の取組は思い出に残るに違いありませんし、生徒の自主的で創意工夫した取組は、生徒自身の自信に繋がったと思います。

今回は、発案した先生とその取組をバックアップしてくださった多くの方々、そして何よりも生徒の主体的な作品作りや有志による運営など、すべての力が「共創」した結果です。これからも、いろいろなご支援、ご協力のもとチーム学校として、子どもたちが主役で楽しい学校づくりに向けた老上中学校の取組を大いに期待します。(掲載日 2月10日)

New草津型アクティブラーニング 実践モデル校(草津中学校)

先生が一方的に授業を進める児童生徒の受け身的な学びから脱却し、子どもが主体的に能動的に学ぼうとするそのようなアクティブな学び方を「アクティブラーニング」と呼んでいます。
本市ではこのアクティブラーニングとICTを効果的に活用して、子どもが主体的にそしてお互いが意見を交換しながら対話によって理解を深める、そのような深い学びを「草津型アクティブラーニング」と名付けて各校で推進してきました。そして令和3年度からは、GIGAスクール構想により整備した1人1台端末をフル活用した「New草津型アクティブラーニング」にバージョンアップしました。

この「New草津型アクティブラーニング」の実践モデル校である草津中学校で、研究成果の発表会と公開授業があり視察しました。
公開授業は1年生の国語の授業でした。登場人物の行った行為にどのような意味があったのか。それを様々な思考ツールを活用して自分の意見をまとめ、そして小グループに分かれてまた全体のメンバーの考えを参考に自分の考えを再構築するという内容でした。
この過程を1人1台端末により、皆とデータを共有しながら進めるというものです。今までだと、黒板に自分の意見を書く、模造紙を使って書き込むなどの方法が取られていましたが、ICT機器を使うことにより瞬時に意見が共有でき、自分の考えを再構築するのに費やす時間が確保できるという利点があります。

今年度、小学校と中学校それぞれ1校ずつモデル校に指定し、アクティブラーニングの授業改善を研究・実践しています。子どもたちが1人1台端末を活用して、主体的に授業に向かい、仲間の考えを共有して自分の考えを深めるという、アクティブラーニングの取組を進めてきましたが、この授業での主体的に学習に向かう生徒の姿を見て、アクティブラーニングの可能性の大きさを実感しました。(掲載日 2月6日)

南笠東小学校 生き方プロジェクト

南笠東小学校(木戸脇美由紀校長)では、卒業を目前に控えた6年生を対象に、多彩なゲストを迎えてこれからの生き方を考える「生き方プロジェクト」に取り組んでいます。第一弾は「思いやりの心を表すマナーについて学ぼう」をテーマにマナー講師である塩見陽子さんをお迎えし行われました。

「マナーってなんだろう? それはテーブルマナーのような単なる立ち振る舞いだけでは無く、相手への思いやりの心を伝わる形で表すことです。そして表情、あいさつ、身だしなみ、話し方、態度・しぐさなどが重要なポイントです。」と塩見さん。一つひとつを事例をあげて分かりやすくお話しいただきました。
また、中学生になるとスマホなどでSNSを利用する事が増えることから、「文字は感情が伝わらない。だからこそ、丁寧に相手を思い、言葉選びを大切にしましょう。」と。そして、「中学生になると違う小学校の人と一緒になるから、違う考えを持った人との出会いがあります。自分の価値観は他人とは違うかもしれない。という前提で接するように。」とアドバイスを頂きました。

この生き方プロジェクトは、他にも5名の人生の先輩方から学びますが、この学びで得たものをしっかりと中学校生活で生かして欲しいものです。(掲載日 2月3日)

駅伝競走大会

1月22日には第68回の草津市駅伝競争大会と第26回草津市スポーツ少年団交流駅伝競争大会が矢橋帰帆島で開催され、総勢501名の参加がありました。

開会式では、主催者を代表して私から

「この大会に職場や地域、そして中学校の陸上部等から多くの参加者があり大変喜ばしいことと思っています。駅伝は「襷(たすき)」をつないでいくチーム戦です。みんなが力を合わせてゴールに向かうという目標と併せて、参加者一人ひとりの目標もあると思います。今日は、日頃の練習の成果を発揮しその目標達成に向かって頑張ってください。

そして2025年には滋賀県で国民スポーツ大会、全国障害者スポーツ大会が開催されます。草津市でも現在市立プールを建設中ですが、この駅伝大会の開催を機に、国スポ・障スポに向けた機運が益々高まることを期待しています。」とご挨拶いたしました。

駅伝会場を見回すと市内の教員の姿がありました。お話を聞くと草津小学校(中村真理子校長)を中心に2チームが編成されエントリーされたとのこと。このように教員が学校外で力を合わせ一つの目標に向かう姿が見られ、教員のチームワークの強さと職場での風通しの良さを感じ、嬉しく思いました。改めてスポーツの良さを感じた一日でした。

これからも草津市スポーツ協会をはじめ多くのスポーツ関係団体の皆さんと連携して、ALLくさつで健幸スポーツのまちづくりに取り組んでまいります。(1月26日掲載)

第68回文化財消防総合訓練

大寒の翌日の寒さが厳しい1月21日早朝から、矢橋町の鞭崎神社の表門を対象とした文化財消防総合訓練が開催されました。

訓練には地元町内会をはじめ、第一方面隊の消防団、神社関係者、湖南広域消防局そして教育委員会から総勢45名ほどの参加がありました。私も訓練現場本部の総監として参加しました。

訓練は、神社の雑木林から出火したとの想定で、神社関係者からの通報により、地元矢橋町自治会による初期消火が始まり、その後、草津市消防団による消火活動及び情報収集が行われ、表門は水煙幕により防ぎょされるなか、鎮火しました。

その後、文化財への影響が無い事が確認され、無事、訓練は終了しました。

終了式では、私から訓練への感謝を述べるとともに、文化財は一度失われると二度と元に戻す事ができない貴重な財産であり、これからも後世に引き継ぐため、所有者、地域の皆様の引き続きのご支援をお願いいたしました。


何百年も前から大切に守られている文化財が市内に多く現存しています。これらを後世に残していくには、文化財の活用が重要だと考えています。

日ごろの維持だけでなく、文化財の鑑賞や学術的な利用、またまちづくり、教育での活用など、様々な視点から文化財への関心や理解を図っていかなければなりません。これからも多くの皆さんと協力して文化財の管理・活用の推進を図ってまいります。(掲載日 1月25日)

たかほSDGsサミット

高穂SDGs

高穂中学校(作田まさ代校長)では、今年度からスクールESDくさつ事業の一環で「たかほ学」に取り組んでいます。

1月20日に「たかほSDGsサミット」として第一部では1年生が、第二部では3年生がこれまでの取組を発表しました。当日は、たかほ学を支援していただいている関係機関、地域の皆さん、行政職員そして私も参加しました。

1年生は歴史、自然、産業、農業、開発、防災の分野で、課題を焦点化し課題解決の方法を考え、発表がありました。そして2月には計画を実行し、検証する予定です。
3年生は、SDGsの視点で滋賀県や草津市の活動を調査し、市政への提言が行われ関係部署の行政職員と活発な意見交換が行われました。

サミットの最後に私から次のように感想を述べました。
「皆さんの提案は、すべて素晴らしく、また大変鋭いものばかりでした。保護者へのアンケート調査も行われ、課題を焦点化して練り上げた提案であり、社会の一員としての意義ある行動です。特に、『多面的に物事を見る』という事が良かった点です。例えばごみ減量では食べ残しを減らすということを環境面だけでなく、家計や経済の面からも検討されていた事です。人の考え方や価値観は様々であるという事は、その答えも一つではないという事です。この多面的に物事を見るという事は、一人ひとりに違いがある事を認める事からスタートします。そして色んな考え方があって良いという事を意味します。SDGsの17番目のゴールは『パートナーシップで目標を達成しよう』です。あと3年も経つと成人年齢を迎えますが、この学びを活かして、他の人と協力して社会を作っていく、そんな活躍を大いに期待しています。最後にたかほ学を支えてくれた教職員をはじめ、関係機関、地域の皆さんに感謝申し上げます。」

「たかほ学」は始まったばかりです。特に教職員にとっては初めての取組で、数々の苦労があったと思いますが、持続可能な社会に貢献する人づくりが重要なことをしっかりと認識していただいています。これからも生徒の活動を支え、保護者、地域から信頼される学校づくりを教職員が一丸となって進めてくれる事を期待します。(掲載日:1月23日)

二十歳のつどい

はたちのつどい

「草津市20歳のつどい」を1月9日に草津クレアホールで開催いたしました。今年も、20歳を迎える若者自らが企画・運営し、オープニングセレモニー、式典、そして20歳のつどいの3部構成で行われました。

今年のテーマは「襷」です。襷と書いて「ツナグ」と読みます。駅伝のように襷を受け取って、これからの人生という名の自らの区間を切り拓き、走り抜くという意味が込められています。会場は、午前と午後の部に分かれましたが、966名の参加がありました。会場の周辺では同級生と記念の写真を撮るなど、久しぶりの再会を楽しむ姿が多く見られました。
 

これからの時代は、先行きが不透明で将来の予測が困難な「VUCA(ブーカ)の時代」です。そして、多様な個人が幸せや生きがいが感じられると共に、社会や地域も幸せや豊かさを感じられる、そのような個人と社会・地域との両方のウェルビーイングの実現が求められています。

そのためには、一人ひとりが自分自身の良さや得意分野を伸ばすとともに、他の人の良さを認めて価値ある存在として尊重し、そして他の人と協力して新たなことに挑戦する、そのような社会の発展を生み出していく力を付けて欲しいと願っております。全ての20歳を迎えた皆さんにエールを送ります。(掲載日1月12日)

令和5年初めての校長会

新年あけましておめでとうございます。

今年も草津の教育の充実に向け、兎年にちなんで「飛躍」、「向上」の年になるよう取組を進めてまいります。私も教育長に就任し今年の4月で3年目を迎えます。教育長の任期が3年ですので今年はいわゆる「仕上げの年」になります。これまで同様に学校、家庭、地域、行政の連携を深め「子どもが輝く教育のまち・出会いと学びのまち・くさつ」の実現を目指してまいります。

1月6日、今年初めての校長会が開催され、年頭訓示を申し上げました。

ここ3年間は新型コロナウイルス感染症の拡大により、学校現場では教育活動に大きな制約がありましたが、成長期であるからこそ今しか出来ない体験、経験、学びがあります。校長先生には、「学びを止めない」そして「子どもファースト」の姿勢の下、引き続き創意工夫した教育活動の充実を改めてお願いしました。

また、昨年の4月の校長会でお願いした4つのキーワードのうち「説明責任」、「情報発信」は、保護者をはじめ地域、事業者等のより一層の学校に対する信頼度の向上に繋がり、そのことが学校や教員、子どもたちを応援する市民世論の形成にもなる重要な取組です。しかし、まだまだ学校間格差があるため、これまでの取組を振り返り、しっかりと実践していただくようお願いしました。

そして、3学期は次の学年や学校へステップする大切な学期であるため、これまで以上に学校と教育委員会が一致団結して仕事にあたっていただくようお願いしました。

昨年1月から始めたこの活動報告も今回で48回目になりました。これからも様々な草津の教育活動を積極的にPRしてまいりますので、今年もよろしくお願い申し上げます。(掲載日:1月10日)

草津市プログラミングコンテスト

コロナ禍を契機としてデジタル化が飛躍的に進んでいます。そして今後の人口減少社会を見据えデジタルトランスフォーメーションが大きく進んでくると予測されます。学校においてもGIGAスクール構想による1人1台端末の実現やICT環境の整備が進んでおり、児童生徒の情報活用能力の育成が求められています。

本市では平成29年度からソフトバンクグルーブ株式会社による「Pepper社会貢献プログラム」に参加し、人間ロボットPepperによるプログラミング教育に取組んできました。

優秀賞に選ばれた5つの学校から発表がありました。それぞれ創意工夫した作品ばかりでしたが、おそらくプログラムを組んでその意図通りにPepperが動くのか、試行錯誤の連続だったのではないでしょうか。そういった試行錯誤することによりプログラミング能力が育成されることに繋がります。

受賞した子どもたちには、「皆さん一人ひとりが自分の得意分野を伸ばすこと、そして他の人とはお互いに違いを認め合い、そして色んな人と協力して新しいことに挑戦していく、そのような力をつけて欲しい」と受賞のお祝いの挨拶をしました。これからの活躍に大いに期待します。(掲載日:12月26日)

米の消費を増やしたい 常盤小学校5年生

今年度からスタートした「スクールESDくさつ」プロジェクトのモデル校である常盤小学校(廣瀬智彦校長)では、5年生の総合的な学習の時間において毎年、「田んぼの学校」と題して学校近くの田んぼをお借りして、田植えから稲の収穫までの体験を中心に学んでいます。

この授業の中で、子どもたちは農家の方から「お米が消費されずに余っている」ことを知りました。そこで、何とかしてお米の消費を増やす方法はないかといろいろ調べ、「米粉」を発見しました。話し合いの結果、米粉を使った「ガトーショコラ」と「セサミクッキー」そして「ピザまん」を作ることになりました。そして作り方も易しい方法で誰もが調理しやすい方法がいいというアイデアが考案されました。

そこで、市教委のESD担当がお菓子作りのプロである滋賀短期大学教授の石井明先生に「ガトーショコラ」と「セサミクッキー」のレシピ作りを、また能登川で米粉を使った商品を開発・販売されている東近江市栗見出在家町魚のゆりかご水田協議会の小林弘子事務局長に「ピザまん」のレシピ作りを依頼し、12月15日にそのレシピをもとに児童が試作に挑戦しました。 結果はご覧の通り大成功で、私も大変美味しく頂きました。

後から分かったのですがこの米の消費拡大は地域でも課題とされおり、地域の有志の方によりお米を活用したメニュー開発等を行う「おにぎりプロジェクト」が立ち上げられていたようです。そして来年の1月には常盤の食材を活用した昼食ランチを50食限定で販売される予定です。その際に児童の考案したレシピが活用できないか検討されています。子どもたちの取組が地域を動かすことに繋がることを大いに期待します。
(掲載日:12月23日)

志津南小学校 立命館大学との連携授業

コロナ禍で中断していましたが、志津南小学校(山田容子校長)では近くの立命館大学と連携した授業が12月12日から15日にかけて行われました。

私が訪問した日は、2年生が体育館でダンスサークルの学生の指導のもと、ダンス教室が行われていました。初めはゆっくりしたテンポで練習していましたが、本番ではアップテンポなリズムにあわせて見事なダンスを披露してくれました。

次は3年生の授業です。ここでは、SDGsの17の目標がたてられた背景や現状をクイズ形式で学んでいました。

他の日には、天文教室、紙飛行機作り、バスケット教室、そして大学のキャンパス見学と盛り沢山の連携事業Weekでした。

志津南小学校ではこのような取組のほかにも、近くのダイキン工業株式会社と連携して、工場での組み立て見学や工場での環境対策の取組なども学ぶ機会もあります。志津南小学校では、このように地域にある様々な資源を活用した教育活動が行われています。今後、単発の活動に終わらず、継続した繋がりのある活動となるよう期待しています。
(掲載日:12月16日)

草津宿本陣 子どもボランティアガイド

草津小学校(中村真理子校長)では、総合的な学習の時間において、持続可能なまちづくりに向けて、自分ができることを考え行動する子どもを育むESDに取組んでいます。

同小4年生児童が学区内にある国指定史跡である「草津宿本陣」の見学者に対して、草津宿本陣の歴史や価値についてガイドする「子どもボランティアガイド」を12月8日に挑戦しました。

開館時間の9時に草津宿本陣を訪れると、既に子どもたちがスタンバイしていました。玄関では、本陣が江戸時代のお殿様やお姫様などの専用のお宿であったと説明を受けました。そして玄関に何やら書かれた大きな板がありました。その板が何かをクイズ形式で説明してくれ、江戸時代に宿泊や休憩された人の席札であったことがよく分かりました。

また、ガイドの方法は児童一人ひとり様々で、クイズを出したり、説明文を暗記して話してくれたり、またタブレットを活用するなど、どれも個性あるガイドで大変分かりやすかったと大好評でした。

今回、子どもたちの積極的で自信のあるガイド姿が非常に印象的でした。今後もこのような体験によって子どもたちの達成感や充実感ひいては自己有用感の醸成につながる教育活動に取組んでほしいと願っています。

そして、今回の取組みが一過性に終わらず、草津宿本陣において「子どもボランティアガイド」の継続した活動に繋げられないか検討を進める予定です。
(掲載日:12月12日)

熱男魂ジュニア野球教室・ほんじん年越し大作戦

草津市出身のプロ野球選手である松田宣浩選手によるジュニア野球教室が12月3日に、草津グリーンスタジアムで3年ぶりに開催されました。当日は160名を超える小学生の参加があり、私も開会式で御挨拶いたしました。

コロナ禍で子どもたちの野外での活動が減っている中、地域でのスポーツに取り組む機会は非常に重要です。特に野球は個人の能力アップと共に、チームとしてのまとまりなどチームワークが必要とされる種目です。

子どもたちへ「野球を通して自分の得意な分野を伸ばすとともに、仲間を理解し、互いに違いを認め合って、そしてみんなと協力していろんな事に挑戦する力をつけて欲しい」とお話いたしました。憧れであるプロ野球選手の指導により、子どもたちの夢や希望が大きく膨らんだ一日になったと思います。

江戸時代に参勤交代の大名らが利用した草津宿本陣(国指定史跡)では、地域の宝・本陣をみんなで守ろう「ほんじん年越し大作戦」が12月3日に開催され6組13名の参加がありました。

本陣を学び、愛着を持ってもらおうと「ほんじんクイズラリー」が行われた後、昔ながらの方法で行う本陣のお掃除を体験しました。暖房も冷房施設も無い昔ながらの日本家屋で、昔の暮らしについても学ぶ機会となりました。そして最後には、参加賞として街道沿いで江戸末期から創業されている「松利老舗」特製のどら焼きを実演していただき、美味しくいただきました。

このイベントは立命館大学の教養科目・シチズンシップスタディーズ参加者の学生の皆さんと一緒に企画され、地元の草津学区ひと・まちいきいき協議会からも協力していただきました。全国的にも貴重な文化財である草津宿本陣を地域ぐるみで後世に伝えていくため、守り・活用していく機運を高める良い機会となりました。これからも地域をはじめいろいろな方々との連携を充実させてまいります。
(掲載日:12月8日)

キャリア教育推進 草津商工会議所との連携協定

草津市と草津商工会議所との連携・協力協定~調印式~

全国学力学習調査は毎年4月に小学6年生、中学3年生を対象に行われますが、この中で「あなたは将来の夢や目標を持っていますか」という設問があります。本市の中学3年生の回答によると、64.6%が「持っている」と答えていますが、全国平均(67.3%)に比べると少し低い状況です。

子どもたちが将来の夢や目標を持つことは、めあてをもって学習する前向きな姿勢を育むと共に、地域の課題やこれから社会とどのように関わっていくのか等を調べたり、考えることになり、将来、自立した社会人としての基盤を育む上で重要な事です。

今回、草津市と草津商工会議所とがキャリア教育の推進と併せて企業活動の活性化を図ることを通して、児童生徒の将来の社会的・職業的自立に向けて必要な意欲・態度や能力を育成する目的で、互いに連携・協力する協定を11月26日に締結しました。

商工会議所には約1,800の会員企業があり、今後、多くの会員企業と連携を図り、企業理念や職業観についての講話をはじめ、職業体験に協力していただける企業の募集、企業と教員との情報交換などを行い、子どもたちが将来の夢や目標を持つことに繋がるキャリア教育の充実につとめてまいります。
(掲載日:11月28日)

くさつビブリオバトル2022

「本を通して人を知る・人を通して本を知る」知的書評合戦である「ビブリオバトル」は立命館大学教授の谷口忠大さんが発案されたもので、全国的に広がりをみせています。
ルールは非常にシンプルで、(1)バトラー(本の紹介者)が持ち時間3分で、薦めたい本を紹介する、(2)聴衆者から質問・感想などを聞く、(3)全員で最も読みたい本を2冊選び投票する、そして一番投票が多い本がチャンプ本となります。

くさつビブリオバトルは今年度で8回目を迎えましたが、今年は「小・中学生、一般の部」と中学生対象の「英語の部」を11月20日に同時開催しました。市内の小中学校から34名と一般から3名のバトラーが9つのステージ別にバトルを繰り広げ、それぞれチャンプ本が決められていきました。また、今回も運営に中学生が協力してくれました。

バトルは本の表紙を見せながらバトラーの口述のみで、パワーポイントや資料などは一切使えません。バトラーはストーリー性のあるそして興味・関心を引く言葉でお薦め本の紹介を行っていました。私もバトラーのお話しを聞き、自分自身で色んな情景を頭に描きながら、「読んでみたいなあ」と思う本との出会いがありました。本の魅力に改めて気付いた一日でした。皆さんも、スマホを置いて本にシフトしませんか。「スマートフォン」から「スマート本」へ。
(掲載日:11月25日)

第60回市美術展覧会・表彰式

11月13日から11月19日までの7日間、キラリエ草津(市民総合交流センター)の5階・6階において、第60回草津市美術展覧会が開催され、1,300名以上もの方に御来場いただきました。

会場アンケートからは、「出品作品に刺激を受けた」、「心が癒された」など満足度の高い感想をいただきました。私も2時間ほどかけて作品を鑑賞しましたが、どれも個性溢れる作品ばかりで心豊かになるひと時でありました。
11月19日には表彰式が開催され、私も美術展覧会実行委員会の副会長として出席いたしました。市展賞をはじめ後援団体からも各賞が授与され、受賞者の皆様の今後の益々の御活躍を大いに期待したところです。

秋を迎え、様々なところで芸術や文化に触れられるイベントや行事が多く開催されています。文部科学省の調査によると、子どもの頃の体験・経験が健やかな成長に繋がると言われています。この体験・経験の中に文化的体験として美術館・博物館見学のほか音楽やスポーツの観戦なども含まれています。

コロナが第8波に突入したと報道されていますが、社会経済文化活動と感染症対策の両立が重要です。子どもたちは今を生き、そして育っていきます。この時にしか体験・経験できないことが多くあります。学校においても様々な工夫を凝らして教育活動の充実に努めておりますが、御家庭や地域においても子どもたちの確かな育成のため、様々な体験・経験が積めるよう御配意いただければ幸いです。
(掲載日:11月24日)

学校が美術館に大変身!

老上中学校(竹田敏彦校長)では、生徒が実行委員になり、企画・展示・広報活動を行う「美術展」が開催中です。この取組は美術教員の発案で、OAP(老上アートプロジェクト)と名付けられています。

文化祭に合わせて展示されましたが、保護者から「学校中が美術館のようだ」と好評だったため、展示期間が延長されたとのことです。会場は、校内の1階から4階の廊下や階段などを活用しています。作品内容は1年生が「自画像」、2年生が「食品サンプル」、3年生は「紙に命を吹き込む」です。特に3年生が制作した段ボールなどの紙を使った作品は、老上中学校から発生する紙類ゴミを再利用するという環境学習としても評価できるものです。

学校が美術館に大変身するという素晴らしいアイデアです。そして生徒一人ひとりが粘り強く、集中して、そして感性豊かに創意工夫した力作ばかりです。子どもたちの主体性を引き出すことの重要性を改めて感じるとともに、子どもたちの可能性の無限さに大変驚きました。
学校では12月22日まで展示されますが、地域のまちづくりセンターや大型商業施設においても次のとおり展示されます。ぜひ多くの方々にご覧いただければと思います。

今後の展示予定

  1. 11月1日から11月30日 老上西まちづくりセンター 小さな美術館(1.2.3年生選出作品)
  2. 12月16日から1月15日 エースクエア ミニギャラリー(3年生選出作品)
  3. 2月4日から2月5日 イオンモール草津 2階イオンホール(1年選出、2.3年生全員)

(掲載日:11月16日)

教育支援センターやまびこ 秋の展覧会

11月11日から18日までの間、草津市立教育研究所において、教育支援センターやまびこの「秋の展覧会」が開催されており、視察いたしました。

やまびこでは、不登校や不登校傾向にある児童生徒とその保護者への生活上の悩みや不安に対する教育相談や、これらの児童生徒を対象に学習や小集団での様々な活動による不登校支援を行っています。
展覧会の会場に入るとまず目に飛び込んだのが、沖縄の伝統工芸品である「シーサー」でした。一つひとつ特徴のある作品ばかりで、それぞれの個性や想いが現れていました。粘り強くそして作品に仕上げるという達成感ある活動です。この他にもイモや野菜の収穫体験の様子や、日々の小集団活動の様子をパネル展示されており、やまびこの取組が非常にわかりやすく紹介されています。是非、ご覧いただきたいと思います。

先月に文部科学省から発表された令和3年度の「問題行動・不登校調査結果」では、全国で不登校生が24万5千人にものぼっています。本市でも増加傾向ですが、児童生徒の日頃の見取りや定期的な教育相談、そして保護者との連携、また学校での登校支援対応(別室対応)、教育支援センターやまびこでの教育相談・小集団活動教室やフリースクール等民間施設への通所支援を行っています。今後も一人ひとりの教育機会の確保に努めて取組を進めてまいります。
(掲載日:11月15日)

玉川中学校 つながり学習

つながり学習

玉川中学校(江竜眞司校長)では、総合的な学習の時間において環境や人権、防災の分野で、学校と地域を結ぶ「つながり学習」に取り組んでいます。これは子どもたちが課題を見つけ、仲間と共に話し合いを通して課題を解決していく取組です。
これまでこの学習に協力してくださった地域や企業の皆さん、そして学校運営協議会の委員も招き、学習の成果を披露する発表会が11月11日に開かれました。私は校務の関係上2年生の2分野と3年生の発表を見学しました。

発表内容

1年生発表
 環境学習および人権(福祉)学習での取組

2年生発表

  • 琵琶湖分野(十禅師川や琵琶湖の生態系について)
  • 学校分野(草津養護学校との交流とパラスポーツ体験について)
  • 地域分野(企業や自治体の環境保全について
  • 防災分野(立命館大学や南消防署での学習について)

3年生発表
 SDGsについての取組み

「この学習を通して考え方が変わった、みんなの生活を見直して欲しい」、「社会との関わりや自分がどうしたらいいのかが分かった。これからも積極的に関わっていきたい」など頼もしい生徒の発言も多くありました。
つながり学習は、これからの先行きが不透明な時代を生き抜く力を養い、持続可能な社会のための担い手づくりに繋がる重要な学習の場になっています。ここでの学びを将来の夢や目標に繋げてほしいものです。
(掲載日:11月14日)

「秋のOPEN CAMPUS」 in 高穂中学校

秋のオープンキャンパス

6月に続いて「秋のオープンキャンパス」が、高穂中学校(作田まさ代校長)で行われました。今回も3つの小学校区ごとに延べ3日間の参観可能時間帯が設定されていました。
高穂中学校は生徒数1,000人を超える市内一の大規模校です。保護者の皆さんも就労などいろいろと多忙な中、参観可能時間帯が設定されているため、参観しやすいと好評のようにお聞きしています。

これまではコロナ禍により地域の皆さんが学校にお越し頂くこともままなりませんでしたし、子どもたちの様子もわかりにくい状況になっていました。今回は新しい試みとして、地域の民生児童委員の皆様の御協力を得て、「子育て生活相談窓口」も設けられ、学校と地域そして福祉部門との協働が実現しました。

コロナ禍の中、人と人との繋がりの希薄化が進み、子どもたちも大人も居場所が少なくなったと思います。人は文字通り誰かに支えられています。人と繋がっていることで安心で居心地のいい場所や空間が確保され、心身が落ち着き、そして明日への励みに繋がっていくものです。この高穂中学校では10月から校内に登校支援室も設けられました。子どもたち一人ひとりを大切にする教育はまだまだ続きます。校長先生をはじめ全ての教職員の皆さんにエールを送ります。
(掲載日:11月9日)

コミュニティ・スクールと地域協働合校の合同研修会

会議の様子

草津市では地域と連携した教育活動として、(1)平成10年度から進めている子どもと大人の協働による地域学習社会づくりである「地域協働合校」と、(2)今年度からスタートした地域にある様々な課題について子どもたちが体験的に関わり、その課題解決に向けて発表や提案、そして行動する「スクールESDくさつ」プロジェクトに取り組んでいます。

このプロジェクトは、これまでの地域協働合校の取組成果を基盤にして、より一層地域と連携した学校教育を進め、子どもたちの「生きる力」を育むこと、そして教育を通じて地域の人づくりやまちづくりにも繋がっていくことをねらいにしています。

研修会では、湖南市の地域学校協働活動推進員である山元尚美様、本市の地域コーディネーターの稲垣保善様、山本忍様から具体的な実践内容をご紹介いただき、パネルディスカッションで意見が交わされました。主な意見は次の通りでした。

活動の中で大切にされていること

  • 子どもの自主性の育成(リーダーの育成)
  • 学校と地域の人とのつながり(先生と地域ボランティアの懇談会など)
  • 安心安全な学習活動の確立
  • 子どもが身を乗り出すような仕掛けづくり
  • 子どもにどんな力をつけて欲しいかを先生、地域コーディネーター、地域と共有する

課題等について

  • 学校と地域との考え方のすれ違いの解消
  • 学校の課題、地域の課題の共有

この研修会で得られた大きなヒントは、学校と地域がよく知っている部分、よく知らない部分をお互い補完し合い、どのような子どもに育てるのかという子ども像の共有を図ることが重要だということでした。そのためには、学校、地域がお互いに情報発信することや、定期的な懇談の場の設定も必要です。

最後にコーディネーターからコミュニティ・スクール(学校運営協議会)と地域協働合校の一体的な推進について、「自転車に例えると、前輪がコミュニティ・スクールで後輪が地域協働合校、そしてハンドルが学校の校長、教頭で、ペダルは地域コーディネーターである。」とまとめられました。

まだまだ自転車は恐る恐るスタートしたばかりですが、今後も学校・地域・家庭の連携を進め安定走行を目指して取り組んでまいります。
(掲載日:10月27日)

アートフェスタくさつ

草津市は東海道と中山道が合流、分岐する唯一の宿場町として栄えてきました。今も人や物、情報が行き交い、様々な出会いと交流が生み出されています。そしてこれらの歴史の中で生まれた草津の文化は、多様で本市の住みよいまちの形成に寄与しています。
本市では、平成30年に草津市文化振興計画を策定し、未来を担う子どもたちに豊かな心を育むと共に、誰もが誇りをもってこの先も住み続けたいと思えるまちとなるように、オール草津で文化振興に取り組んでいます。

その取組の一つである「アートフェスタくさつ」が10月22日に市役所を中心に開催されました。子どもたちが夢中になる、「つくる・おどる・奏でる」体験が盛りだくさんありました。いろいろな工作体験ブースがありましたが、私はアミカホール2階での、三味線を弾くブースや日本舞踊、茶道のお点前体験のブースでの子どもたちの緊張した面持ちで体験する姿が印象に残りました。日ごろ、学校や保育園などでは体験する機会が少ないこともあり、古来の日本文化を新鮮に触れられる貴重な機会になったと思います。
このほかにアートフェスタでは、地域のクリエイターによるワークショップや美味しい滋賀の食文化も大変好評でした。また屋外でのライブステージや吹奏楽団とのコラボ演奏などもあり、市役所周辺はさまざまな文化がいっぱい詰め込まれた宝石箱のような輝きと子どもたちの笑顔でいっぱいでした。

ただ、多くの子どもたちの参加がありましたが、大人が準備したブースに子どもが参加するというものが少し多いという印象を持ちました。ここでの体験が一過性で終わるのではなく、この後も子どもたちが主体的にアートに取り組めるような場面設定や仕掛けなど、「アートフェスタくさつ」がアートへのスタートに繋がるようなものに進化することを大いに期待したいと思います。

最後になりましたが、このフェスタに色々なお立場で御協力いただきました皆様方に感謝申し上げます。
 (掲載日:10月25日)

第1回くさつランフェスティバル~親子の絆~

ランふぇす

コロナ禍で2年延期になっていましたが、「第1回くさつランフェスティバル」が、10月15日に草津川跡地公園の「ai彩ひろば」で盛大に開催され、私は表彰式のプレゼンターとして参加いたしました。
秋晴れの強い日差しに汗ばむ気候でしたが、市内外から多くのランナーが参加されました。競技種目は、10kmラン(男女)、ファミリーラン(2km)、2時間耐久リレーマラソン、4時間耐久リレーマラソンの4種目です。

私が表彰したファミリーランでは、親子で仲良く走る姿を見て、親子が一緒に取り組むっていいなあとつくづく思いました。我が家にも子どもがいますが、なかなか趣味が合わなく、一緒に取組めなかったことを懐かしく思い出します。今から思うと子どもに合わせて、もっとチャレンジすれば良かったと少し後悔しています。表彰のインタビューで、お父さんお母さんが満足げに笑みを浮かべておられた姿が、羨ましく思いました。
ファミリーランのように親子で走れる大会もそう多くないようです。単にタイムを競うだけではなく親子がふれあう機会としても貴重なランフェスティバルになりました。
コロナ禍で、子どもたちの体験する機会がめっきり減っています。子どもと一緒に遊んだり、スポーツを楽しんだり、共通の趣味などは親子のコミュニケーションを深める絶好の機会です。このような時だからこそ、親子の絆を深める機会を是非、家庭で作って頂きたいと思います。

来年もランフェスティバルで、仲良く走る親子ランナーに出会えることを楽しみにしています。
(掲載日:10月17日)

学びを止めない 子どもたちの笑顔輝く「運動会」から

小学校のグラウンドで子どもたちの歓声が響いています。
10月1日に市内14の小学校のうち、10小学校で「運動会」が開催されました。ほとんどがコロナ対策として午前中開催でしたが、駆け足で各校を訪問いたしました。
多くの学校では、グラウンドに出場する学年を限定し、それ以外の学年は教室でライブ配信を見る形で行われていました。また、その時間帯に合わせて多くの保護者や地域の皆さんが、参観に来てくださいました。

各校に10分程度しか滞在できませんでしたが、全員が力を合わせたリレーや集団演技などを拝見し、マスクを外した子どもたちが、歓声を上げ、楽しんでいる様子に喜び、感動をいたしました。
今回、小学校の運動会を拝見し、改めて「学びを止めない」ことの重要性を実感しました。子どもたちにとっては、今しか出来ない学習や体験・経験が多くあります。これまでコロナ禍により学校での教育活動は、大きな制約を受けてきました。今年度は地域の様々な資源を活用して、総合的な学習の時間を核とする「スクールESDくさつ」プロジェクトを新たに始めましたが、教職員の創意工夫や保護者、地域の皆さんの御支援の下、進められています。このようにコロナ禍であっても子どもたちの学びを止めず、徐々に教育活動が元に戻りつつあります。これからも多くの方との連携を進め、本市の教育活動の充実を図ってまいります。

(掲載日:10月5日)

自然に感謝、地域の方々に感謝

台風の通過で一日延期になりましたが、9月21日に矢倉小学校5年生の「田んぼのこ事業」の稲刈りに参加してきました。

校区内の山本道夫さんの田んぼをお借りして、5月に苗植えを行った田んぼが立派に生育し、刈り取り時期を迎えました。私も手に鎌を持ち、児童と一緒に稲刈りを行いました。稲は子どもたちの腰の高さを超えるほどに成長していて、皆は腰をかがめ、初めて使う「鎌」で刈り取りを行っていました。鎌で2株ずつ刈り取り、それを一束に括るという、すべてが初めての体験でしたが、徐々に慣れスムーズな刈り取りができました。その後、コンバインという機械により穂についた米をはずす作業も見せていただきました。

児童たちは、刈り取りが終わってから、食べられるお米になるまでは、まだまだ手間と作業が必要なことをお聞きし、改めて米作りの大変さを実感しました。

毎日、学校で給食時間に当たり前のように米飯を頂いていますが、今日の稲刈り体験によって農家の皆さんや自然への感謝の気持ち、そして残さずに食べることの大事さを学びました。私も久しぶりの体験でしたが、今日の夕飯のお米は格別の味がしました。自然環境の大切さを改めて知ると共に農家の皆さんと地域の皆さんそして自然に感謝した一日でした。
(掲載日:9月26日)

スクールESDくさつプロジェクト老上小学校3年「広がれ!老上花の輪プロジェクト・老上フラワーロードお披露目会」

老上小お花

老上小学校は今年度、「スクールESDくさつプロジェクト」事業のモデル校の指定を受けています。その老上小学校3年生では、「まち探検」の授業の中で、地域に緑が少ないことを知り、どうにかして緑を増やせないかという児童の提案から、「老上花の輪プロジェクト」がスタートしました。


今日はその活動によって完成した「老上フラワーロード」のお披露目会が開かれました。お披露目会には、お世話になった地域の方々やボランティアグループの皆さんなど総勢40名を超える方々がお集まりくださいました。


児童全員から、今回の取組みが発表されましたが、体験に基づいた明るく元気なそして自信に満ちた発表がとても印象的でした。


地域の方々からは「素晴らしい活動で、発表も大変わかりやすかった」、「種団子を一緒に作ったが、見事に花が咲いてうれしい」という多くの感想も頂き、子どもたちは「自分たちの力で地域に貢献し、役立っている」という実感を得ることが出来ました。これまでの学校内での完結した授業では味わえない、充実感・達成感が得られ、自己有用感、自尊感情の向上に繋がった授業となりました。


草津市では、今年度から「スクールESDくさつ」プロジェクトにより、確かな学力を身に付けると共に、地域の方々に御協力いただいて、地域の課題に子どもたちが体験的に主体的に関わる事により、「自己肯定力」と「やり抜く力」をベースに、「主体性、探究力、コミュニケーション力など」いわゆる非認知能力の向上を図り、これからの持続可能な社会の創り手の育成を目指した教育活動を進めていますESDはまだまだ始まったばかりです。これからも地域の皆様の御支援、御協力をいただきながら、着実に活動を進めてまいります。
(掲載日:9月21日)

玉川中学校「初」の試み「玉中祭<大学の部>」

二学期が始まり市内の小中学校では、運動会や文化祭などの開催に向け、準備が進められています。そのような中、草津市立玉川中学校(江竜眞司校長)では、9月を「玉中輝き月間」と位置づけ、8月26日に「オープニングセレモニー」が、9月9日には「玉中祭〈文化の部〉(合唱コンクール)」が行われました。
そして今日は、立命館大学びわこ・くさつキャンパスで、「玉中祭〈大学の部〉」が行われました。私は午前中、令和5年度の滋賀県都市教育委員会連絡協議会・滋賀県教育長協議会の会長として、滋賀県教育委員会の福永忠克教育長へ要望活動を行った都合により、午後の1時間だけの視察になりました。目的は、キャンパス体験を通じ、「夢や目標を持った」生徒の育成とSDGsについての学びを深めることとしています。午前中は生命科学部の山中司教授から「SDGs」の講和を聞き、そのあとはキャンパSDGsツアー・クイズラリーで楽しく学びました。私が訪れた午後は、現役の大学生・大学院生からの講和があり、大学での研究活動について講和があり、そのあと「まとめ」として一人ひとりが将来の夢や目標を考え、2人から発表がありました。

日本財団が2019年に行った調査によると、「将来に夢を持っている」と答える若者は60%程度と諸外国に比べて低い状況があり、改めて「キャリア教育」が重要と言われています。今回の「玉中祭〈大学の部〉」は、SDGsを学び、そして持続可能な社会の実現のために何が求められ、自らがどう行動するのかを考え、そこから将来の夢や目標にリンクさせることで、自らのキャリア形成を考え、自らの職業観を育む良い機会になったと思います。

今回の「玉中祭〈大学の部〉」は、本市が今年からスタートした「スクールESDくさつ事業」(これからの持続可能な社会の創り手の育成を目指した教育活動)とも通じるものです。子どもたちの「生きる力」の育成にこれからも大学との連携を強め特色ある教育活動に取組んでいきます。

(掲載日:9月20日)

「第1回総合教育会議」

去る9月2日に総合教育会議を開催しました。この会議は市長と教育委員会が、意思疎通を図り、本市教育の課題及び目指す姿等を共有しながら、連携して効果的に教育行政を推進していくための会議です。今回は、(1)「不登校支援に関して」、(2)「子どもの読書推進に関して」の2つのテーマで話し合いが行われました。


(1)不登校支援について

令和2年度の文部科学省の調査で、不登校のきっかけは、「友達のこと、先生のこと、学業のこと、身体の不調、自分でもよく分からない」など多岐にわたっており、日頃から教員が丁寧な見取りと対応を行っていますが、全国的傾向と同様に不登校児童は近年増加しています。
平成28年に教育機会確保法が制定され、学校に登校することのみをゴールにせず、不登校児童生徒の個々に対応した学びの機会の提供と、自らが将来の進路を主体的に捉え社会的に自立していくことが必要になっています。
本市においては、各学校での「登校支援室(別室)」での対応、また小集団での活動を通して集団への適応力や自尊感情を高め、学校復帰や社会的自立に繋げる「適応指導教室(教育支援センター)」の設置、民間のフリースクールへの通所費用の補助などを実施しています。
本市は全国・県に比べて小学生の不登校児童が多いのが特徴です。不登校対策には専門家と連携した初期対応が重要ですが、専門家(スクールカウンセラー)が中学校中心の配置であり、小学校での教育相談機能の充実が課題の一つとなっています。
課題の2つ目は、限られた人員体制の中で、各学校での登校支援室(別室)の人員体制の確保が困難なこと、3つ目は適応指導教室が立地の点から、市内全域からの通所が困難であることなど、課題を共有し、今後の不登校児童生徒への支援の充実が必要であることを確認しました。

(2)子どもの読書活動の推進

毎年、実施されている「子ども読書活動に関する調査」の結果では、1ヶ月に1冊も本を読まない「不読率」が近年上昇傾向であります。
読書は、様々な調査から「子どもたちの健やかな成長に良い影響がある」とされています。また、「図書館の貸し出し冊数が多いと学習率、読書率が高く、学習率、読書率が高いと健康寿命が長い」と言われています。また、全国学力学習状況調査では読書時間と正答率(学力)との相関関係があることが判っています。
会議では、読書することの重要性や読書イベントなどの情報が子どもたちや保護者への周知が不足していること、本に触れられる環境や予算の充実が必要であることなど課題を共有するとともに、学校図書館以外に身近な本に触れる機会を設ける、移動図書館の学校への巡回、学級文庫の設置、学校図書館の蔵書の更新、読書ポイントを貯める、また本だけでなく行ってみたい図書館づくりなど、楽しく読書できる環境整備と仕掛けづくりが提案されました。

2つのテーマとも様々な観点から意見や提案が出され、大変有意義な総合教育会議になりました。頂いた意見・提案をもとに、より一層本市の教育振興を図ってまいります。
(掲載日:9月7日)

「第1回草津市子どもサミット」

去る8月17日にキラリエ草津において、「子どもたちが楽しいと思う学校づくり」をテーマに「第1回草津市子どもサミット」を開催いたしました。

サミットには、市内6中学校から代表生徒がそれぞれ2名、そして生徒会担当教員が各1名のほか先生や保護者の方、そして草津市議会からも伊吹達郎議長、山元宏和副議長も参加していただきました。

サミットの開催のきっかけとなったのは、今年6月に制定された「こども基本法」です。この法律理念は、この国や社会の形をいつも子どもの目線で、子どもの権利を大切にする「子ども真ん中社会」に変えていくものとされています。本市ではこれまでからも生徒主体の学校づくりに取り組んできましたが、こども基本法の制定を受け、より一層生徒の皆さんの権利を大切にした「子どもが真ん中の学校づくり」を目指すための第一歩として開催したものです。また、このサミットの特徴の一つとして、子どもたちの主体的な取組を進めるためには、子どもたちだけでなく生徒会担当の先生方の主体的な関わり方が重要と考え、先生方のグループも作り、話し合っていただきました。

サミットでは、「我が校の取り組み」を発表・交流し、その後「楽しい学校づくりに必要なことは何か」を話し合われました。

話し合い後の発表では、「他校の取組を知れて大変良かった」、「我が校の取組にアドバイスをもらえた」、「他校では男女問わず制服が選択できることを初めて知った」、「部活動が少なく帰宅部が多い。部活を増やしたい」、「他校との交流や学年間の交流をやってみたい」、「学校として一つの取組を行うと、学校がまとまってよいと思った」など様々な視点からの意見が出されました。

また、先生方のグループからは、「他校の状況を良く知らなかったが、聞くことができ良かった」、「生徒主体の取り組みは1年生から見ると憧れに繋がり、その後の取組の活性化が期待できる」、「生徒がいろんなアイデアを考えていることはよくわかった。それに対応する先生側の課題がある(人員、予算など)」などの意見が出されました。

今回初めての試みとしてサミットを開催しましたが、何よりも各校の生徒主体の取組の情報交換ができたことが大きな成果でした。また先生方も横の繋がりを築くことができたことも成果の一つです。

今後、サミットの開催時期や運営方法の工夫、各校への支援方法などまだまだ検討すべき項目が多くありますが、「子どもが真ん中の学校づくり」に向けた取組を進めてまいります。 ※本サミットの開催報告は、後日取りまとめ公表する予定です。
(掲載日:8月19日)

第54回草津市人権・同和教育研究大会

同和教育研究大会

今年度で54回目を迎える「草津市人権・同和教育研究大会」は、コロナ禍の中、会場を4会場に分散して開催しました。

開会行事、基調提案そして講演会をアミカホールで開催し、その状況を各会場へオンライン配信する方式で行いました。また講演会の後は、4会場で計22の分科会が開催され、約860名の参加をいただきました。

講演会は、「熱と光をたぐり寄せる ~「私たち」の社会をつくるために~」と題して、(公財)とよなか国際交流協会の三木幸美さんを講師にお迎えしました。講演の中で、三木さんから「寝た子を起こすなということは、目をつむることであり差別は無くならない。子どもたちが今なお差別が残る社会に出たときに、誰でも差別に居合わせることがある。その時にどう対処するのか、お互いを指摘し合える健全な関係を築くことが大事」とお聞きし、改めて「教育」の重要性を再認識いたしました。

差別は、する人がいるから無くならないものですが、重要なのは差別に関する知識や現状を知っている事に留まっていないかということです。きちんと理解することも大事ですが、自分事として受け止め、そして差別をなくすために身近な所から行動することが最も重要です。

市教育委員会では学校における人権教育を進めていますが、自己を尊重し互いに尊重し合う、他者を思いやる心豊かな子どもの育成を図り、全ての人権が尊重される社会の実現をめざします。
(掲載日:8月8日)

令和4年度市町村教育長・教育委員研究協議会

毎年、文部科学省では、市町村の教育長・教育委員を対象とした研究協議会を開催しています。今年度も昨年に続きオンラインで行われましたので、私も参加いたしました。
テーマが4つありましたが、私は「いじめ対策・不登校支援について」と「教育の情報化について」の分科会に参加しました。

「いじめ対策・不登校支援について」の分科会のメンバーは、福島市、上尾市、荒川区、徳島市、沖縄市の教育委員の方々と私の6名でした。
各市・区から現状報告があり、いじめについては早期発見・早期対策が重要で、教師の認知力の向上が共通の課題として確認できました。そして不登校については、児童生徒が減少しているのに増加傾向にあり喫緊の課題として、様々な取組みが行われています。その中でも各校での登校支援室の設置と人的配置が重要であるとの意見が多くを占めました。

次は「教育の情報化について」の分科会です。メンバーは、加須市、船橋市、多摩市、台東区、宝塚市の教育委員の方々と、浦添市の教育長と私の7名でした。
各市・区から現状報告がありましたが、コロナ禍で緊急事態宣言等の際に、オンライン授業の実施などによりICT活用が一気に進んだと報告がありました。また、子どもたちのプレゼン力がついた、思考ツール、表現ツールとして活用されている事例も紹介がありました。

しかし、一方で教師間・学校間での格差、情報モラル教育の必要性など共通の課題も浮き彫りになりました。またICT機器を使う事が目的ではなく、手段として活用されるべきであると指摘がありました。
全国的な課題である「いじめ」「不登校」については、共通するのは「特効薬は無い」という事です。しかし先進的な市の状況もお聞きでき、これからの本市の取組みの充実に大変役立ちました。
また、教育の情報化については、本市は先行して取組みを進めてきましたが、国のGIGAスクール構想による1人1台端末の整備とコロナ禍でのICT機器の活用により全国的に一気に進んだ感じを受けました。本市もうかうかしていられません。さらなる情報化の取組みを進めなければと決意を新たにしました。
今回、オンラインであるが故に2つのテーマで計11市・区の方々と情報交換ができ、大変有意義な場になりました。今後もこのような学びの場に積極的に参加し、学び続ける教育長として草津市の教育の充実に取組んでまいります。
(掲載日:8月2日)

南草津図書館開館20周年記念事業

毎年、文部科学省において小学4年生から中学3年生を対象に、読書量調査が行われています。「子どもの読書離れ」が叫ばれる中、本市においても同様の傾向が続いています。
読書は、多くの文章に触れることにより、言葉が豊富になる、表現方法も豊かになる、文章力も付き伝える力が養えます。
文部科学省の報告によると子どもの頃の読書は、

  1. 新奇性追求(新しいことに興味を持つ、など)
  2. 感情調整(自分の感情を調整する、など)
  3. 肯定的な未来志向(将来に対して前向き、など) といった精神的な回復力や、
  4. 小・中・高校生の時期の向学校的な意識に良い影響が見られる

とされています。
今年、南草津図書館が開館20周年を迎えました。そして来年は草津市立図書館が開館40周年を迎えます。このような中、去る7月17日に「南草津図書館開館20周年記念事業」が開催されました。
記念事業として児童コーナーの図書の購入、書架等の増設と合わせて、市内の中高生実行委員を募集し、9名の中高生実行委員の企画による「小説紹介クリエイター けんごさん講演会」が開催されました。けんごさんは、TikTokを中心に小説を紹介されおり、フォロワーが28万人以上、動画総再生数は1億回数越えで、特に若者の間で話題の人です。当日は90数名の参加があり、講演会では大学生になってから小説を読み始められたエピソードをお聞きし、「読む機会に恵まれたなかっただけ」というけんごさんの言葉が非常に印象的でした。
そのあと、中高生実行委員とけんごさんによるビブリオバトル(本の書評合戦)も行われ、改めて読書の楽しさを共有したひと時でした。
来年は草津市立図書館が40周年を迎えます。「さらに、市民のための図書館へ」をコンセプトに、特に子どもの読書量の向上、その中でも不読率(1冊も読まない率)を下げる取り組みを、市立図書館と学校図書館、地域の文庫等また各家庭との連携により進め、読書の魅力を1人でも多くの子どもたちに伝えていきます。
(掲載日:7月21日)

「青花紙」を名人に学ぶ

草津市の花である「アオバナ」は、学術名「大帽子花(オオボウシバナ)」という露草の一種で、江戸時代から「青花紙」の原料に使用するため草津だけで栽培されてきました。この青花紙は水にぬらして絵の具にし、友禅染の下絵に使われています。

笠縫小学校(成田陽子校長)では、地域の名産を知り、地域への愛着と理解を深める学習の一環として、春から校内の畑でアオバナを栽培し、伝統工法で青花紙の製造に取り組みました。
この日は、アオバナ栽培の最後の1人となった中川正雄さん(92歳)に来校していただき、製造技術の説明を受けました。
今日のために朝から摘んでおいたアオバナをボールの中でこねると、コバルトブルーの鮮やかな色をした汁が出てきます。これを布にくるんでさらに絞り出す作業を繰り返し、次は汁を和紙に何度も塗りこみ、そして乾燥させると「青花紙」が完成します。
体験した子どもたちは、地域の伝統産業が江戸時代から長く引き継げられていることに驚き、そして多くの工程があり大変な仕事だと感想を述べていました。高齢化でこの伝統産業の継承が大きな課題となっています。こういった地道な取組により後継者づくりにつながることを期待します。

子どもたちには無限の可能性があり、大学進学や就職などでこの草津の地を離れ、全国でいや、世界で活躍する人も多くあると思います。仕事や人生の転機を迎えたときに「草津に帰ってきたい」と思う子どもたちの育成も大事だと考えています。ある調査によりますと、いったん故郷を離れ、故郷へ戻るかどうかは、幼少期や青年期の「故郷への愛着心の醸成」が一つの鍵になっているようです。誰にも誇れる故郷づくりを学校教育の面から進めることは社会的に意義があるとともに、学校での教育活動の充実にもつながります。これからも地域の資源を生かした特色ある教育活動に取り組んでまいります。
(掲載日:7月13日)

高穂中学校 Open Campus

高穂中学校 Open Campus

私が教育長に就任して一年余りが経ちますが、各学校で行われている授業や学級活動、生徒会活動などは、色々と創意工夫されたものが多くあります。子どもファーストでコロナであっても学びを止めないことをモットーに、「確かな学力」、「豊かな心」、「健やかな体」の育成のため、校長先生をはじめ全教職員が一致団結して教育活動に取り組んでいます。
手前味噌ではありますが、私が経験した頃と比べると各段に素晴らしい授業、子どもが主体のやりがい、充実感のある活動が実践されており大変嬉しく思います。
しかし、このような教育活動が保護者や地域の皆さんに伝わっていないという声をお聞きすることがあります。学校からの積極的な情報公開により、学校と保護者・地域との信頼関係をより向上してほしいと思っています。

市内では数年前から松原中学校(姫野健校長)、草津中学校(高田聡校長)で、学校公開週間として5日間実施しています。(今年度は、松原中学校は6月に実施、草津中学校は2学期に実施予定)
今年の5月には老上中学校(竹田敏彦校長)で、6月には新堂中学校(藤澤紳行校長)で共に3日間(参観時間帯は2時間程度)の学校開放が初めて実施されました。

そして今回訪れた高穂中学校(作田まさ代校長)では、3つの小学校区ごとに各1日の3日間(1時間目から5時間目)の学校開放日が初めて設けられ、保護者の方からは「入学式後初めて教室棟に入った。想像していたより快適な教室環境でした。」「どの時間帯を見ても良いという企画は親にとって有難い。ゆっくり見られて良かった。」との感想が寄せられています。また、玉川中学校(江竜眞司校長)では2学期に「授業参観ウィーク」(詳細未定)を実施予定と聞いています。

部分的な公開ではありますが、教育活動を保護者の方に積極的に公開していく姿勢は大変重要です。「普段の教育活動」がどのように行われているのか、それをしっかりと情報公開し、市民の皆さんから信頼される学校となることが求められています。中学校で先行して取り組まれていますが、是非、小学校においてもチャレンジできるよう教育委員会としても支援を行っていく考えです。
(掲載日:7月11日)

「スクールESDくさつ」プロジェクト(モデル校:老上小学校)

 今年度からスタートした「スクールESDくさつ」プロジェクトが着々と進んでいます。
 
 モデル校である老上小学校(西村洋校長)の3年生では、まち探検の授業で校区内に自然が少ないことを知りました。そこで少しでも自然を増やそうと「広がれ!老上花の輪プロジェクト」に取り組んでいます。
 今日の授業では、滋賀県立湖南農業高校の先生から指導を受け、学校ボランティア「ルンルン」の皆さんの御支援も頂き、花の種を団子にした「たねだんご作り」が行われました。千日紅、コスモス、マリーゴールドなど秋に咲く花の種を丸い団子状の土の中に埋め込み、最後に肥料をまぶし「たねだんご」の完成です。そして、「たねだんご」をフラワーポットへ埋め込み、今日の活動は終了しました。子どもたちは、秋にフラワーポットに色んな花が咲き誇っている姿を想像し、これから水やりや生育観察などを行っていく予定です。

 このプロジェクトは、確かな学力を身に付けるとともに、地域の課題に子どもたちが体験的に主体的に関わる事により、「自己肯定力」と「やり抜く力」をベースに、「主体性、探究力、コミュニケーション力など」いわゆる非認知能力の向上を図り、これからの持続可能な社会の創り手の育成を目指した教育活動です。

 今回の、まち探検で発見した地域の現状を少しでも良くしていこうとする子どもたちの取組みを、学校内だけに留めず地域へも積極的に発信して、子どもたちの思いが町の皆さんに届くことを期待しています。
(掲載日:6月29日)

中学校の制服モデルチェンジ

昨年度から高穂中学校(当時:姫野健校長)では、増子昭宏教諭(当時:生徒指導主事)が中心となって校内委員会で議論し、「制服検討委員会」を立ち上げ具体的な制服の見直しを検討してきました。昨年度は全校生徒と併せて令和5年度に入学する3つの小学校の保護者に対してもアンケートを実施され、制服の機能性(伸縮性、保温・通気性、汚れが落ちやすい等)、ジェンダーへの配慮、デザイン性、価格など、重視する項目を整理してプロポーザル方式で業者選定が行われました。

そして、今年度は3つの小学校6年生児童に対して制服サンプルの展示とアンケート調査が行われています。また、高穂中学校(作田まさ代校長)では生徒会主催で「エンブレムデザインコンテスト」も実施し、新制服の完成に向けて着々と準備が進められています。

矢倉小学校の石井千鳥校長は、「子どもたちは、3つの制服を手に取り比較しながらアンケートに答えている。制服見直しの関心も高く、中学への憧れも感じているのでは。」と取組みを高評価されていました。また、高穂中学校の稲田健人教諭(生徒指導主事)は、「募集したエンブレム案はすでに50近く応募がある。もう少し募集期間があるのでもっと増えるのでは。」と手応えを感じておられました。

 

先日、国会において「子ども家庭庁設置法案」と併せて「子ども基本法案」が可決されました。「子ども基本法案」は子どもの権利条約の国内法としての位置づけで、

1.子どもの個人としての尊重と基本的人権の保障

2.教育を受ける機会の均等

3.子どもが意見を表明する機会の確保 など

基本理念が定められています。

今回の制服検討のように、当事者である児童生徒、そして制服を購入する保護者の「意見表明の機会」が設けられたことは大きな意義があり高く評価しています。また、性の多様性に関する学習も併せて行われ、その結果すべてのデザインで女性用のスラックスも作成されます。

草津市内では中学校制服の見直しは既に他校でも進んでいます。また、校則の見直しも昨年度市教委で「校則見直しガイドライン」を策定し、各校において随時見直しの機会を設けています。今後も、子どもたちの自主性を重んじる学校づくりに向けた取組みを進めてまいります。
(掲載日:6月21日)

ホールの子事業

ホールの子パンフ

6月3日、滋賀県が県内の小学校や特別支援学校などの児童生徒らを対象に、プロの音楽家による本格的な演奏や舞台に触れる機会を提供する「ホールの子事業」(びわ湖ホール 音楽会へ出かけよう!)が開催され、私も初めて視察いたしました。会場のびわ湖ホールには、900名を超える子どもたちが集まり、本市からもこの日は常盤小学校3年生の児童が参加していました。
大変優れた音響空間を有したびわ湖ホールを会場とし、日本有数のオーケストラである「京都市交響楽団」による素晴らしい演奏と、日本初の公共ホール専属声楽家集団である「びわ湖ホール声楽アンサンブル」の独唱・合唱による音楽会がスタートしました。
「世界を巡る音楽の旅」というテーマのもと、子どもたちにも馴染みのある曲が選ばれており、初めて見る楽器もあり、奏でられる迫力あるまたリズミカルな音色に、聞き入っている子どもたちの姿が印象的でした。私も本物の凄さに感動し、あっという間の1時間でした。

近頃はコロナ禍の影響もあり、子どもたちの「体験活動」が少ないということを危惧しています。その中でも音楽や演劇鑑賞などの「文化的体験」は特に少ないのではないでしょうか。

子どもの頃の体験は、その後の成長に良い影響※があるという分析結果が、昨年度、文部科学省から発表されています。本市においても今年度から、学校における体験的な学びを通して様々な地域課題の解決に子どもたちが主体的に関わり、地域社会の一員としての意識と行動力を身に付けることを目指した「スクールESDくさつ」プロジェクトを開始しました。今後も地域と連携した様々な体験活動の機会をより充実し、子どもたちの生きる力を育む教育の実践を進めてまいります。

子どもの頃の体験活動は、次のような点に良い影響を与えます。(文科省報告より抜粋)

  • 向学校的な意識(勉強・授業を楽しいと思う)
  • 自尊感情(自分に対して肯定的、自分に満足している)
  • 外向性(自分のことを活発に思う)
  • 精神的回復力(新しいことに興味を持つ、自分の感情を調節する、将来について前向き)

(掲載日:6月6日)

夜間中学および多様な学びに関する協議会

5月31日に滋賀県教育委員会の主催で、県内13市6町の教育長を対象とした「夜間中学および多様な学びに関する協議会」が開催され、オンラインで参加しました。

全国においては、15都道府県34市区に40校(R4年4月現在)で約1,700人の生徒が通い、生徒は10歳代から60歳以上と幅広く、国籍を問わず、中学校修了や日本語習得などを目的に学んでいます。そして、国においては、夜間中学が、高齢の方や不登校経験者など、十分な教育を受けられなかった方々、また日本で生活する外国人の方々を受け入れる重要な役割を果たしているとの認識により、全都道府県に少なくとも1つ設置する方針のもと、設置促進の取組が進められています。

協議会では神奈川大学人間科学部特任教授の安部賢一氏の御講演がありました。その中で、滋賀県の地勢上から整備の際は1カ所では難しい。また勤務地から通学する事も考えると昼間人口が重要である。国籍も多様化しており、言語が異なる。全国的に不登校児童生徒が増加傾向であり、若者の教育をどう保障するのか。など夜間中学の開設に向けてのご助言をいただきました。

この協議会に参加し、特に夜間中学は「ニーズの多寡によらず、ニーズがあれば必要な器」であり、そういう事からも各市町としても避けて通れない課題である一方、広域性のある全県的な課題であると思いました。

また、中学校を卒業して行き場を無くした若者をサポートする場や体制の確保も課題であり、子ども若者部局との連携も必要になってきます。
子どもたちの学びを確保して、社会的自立に結びつけていく施策の充実に向け今後も取り組んでまいります。
(掲載日:6月2日)

学校訪問がスタート

新学期がスタートして1ヶ月が過ぎました。

入学や進級によりこれまでと違う学校生活にも少し慣れたところですが、大型連休が終わり子どもたちの生活リズムも少し乱れ、疲れが出る頃になりました。また先生方も、人事異動により昨年とは違う職場環境に置かれています。

私をはじめ市教委は、例年この時期に、県教委の人事担当者と共に全小中学校を訪問しています。5月10日から学校訪問がスタートし、本日は2回目の学校訪問で、これまでに6つの小学校と2つの中学校を訪れました。

各学校では、冒頭に校長先生、教頭先生から子どもたちの様子や先生の校務担当などの説明を受け、そして全ての学級の授業を参観しました。授業では電子黒板や一人ひとりのタブレット端末などを活用し、先生からの工夫した発問や問い掛けによって、子どもたちの「前向きな学ぶ姿勢」が印象的でした。今の授業は私がかつて経験したものと大きく様変わりしています。これは先生方の校内研究など「授業改善の取組み」の成果の表れだと、校長先生から説明を受けました。

今回訪問した学校は、いずれも子どもたちの落ち着いた前向きな授業態度が見られ非常に安心しました。コロナ禍によりまだまだ学校活動に制約がありますが、これから残る12校を訪れ、子どもたちをはじめ先生方の様子をしっかりと把握して、子どもたちの健やかな成長のため引き続き取組みを進めてまいります。
(掲載日:5月17日)

3年ぶりの開催「近畿都市教育長協議会定期総会」

令和4年度近畿都市教育長協議会総会

 4月27日奈良市内で、令和4年度近畿都市教育長協議会の定期総会が、『「生きる力」を育み未来を拓く豊かな学びの創造』をテーマに開催されました。これまでコロナ禍により書面議決のみの開催でしたが、今年は3年ぶりにリアルな定期総会が開催され、107市から多くの教育長の参加がありました。 
 定期総会では、令和3年度会務報告、決算報告や今年度の事業計画、予算案、役員改選、総会宣言が審議可決され、役員改選においては今年度の副会長に私が選出され就任しました。
 
 この総会において、奈良先端科学技術大学院大学学長の塩崎一裕氏から、『共創で未来を拓く次世代の「生きる力」~大学院大学の視点から~」と題した講演がありました。塩崎学長の米国留学時の経験から「母国語以上に外国語が上達することはない」という「国語力」の大切さ、そして「論理的会話」の重要性は説得力がありました。
 また、大学院大学では、様々なステークホルダーと協働して共に新たな価値を創造する「共創(co-creation)」をビジョンとされており、「共創」に必要な力・スキルとして次の4つを挙げられました。

  1. 言語力 
  2. 多様性を理解し、尊重する力
  3. 思考・議論の作法(批判的、創造的、思いやり)
  4. 自学自習の力・習慣

 そして、特に「日本語力(特に書く力)」、「英語」、「道徳心・倫理観・モラル」は幼いころから育成すべきであると、幼児教育、義務教育の重要性を示唆されました。
 塩崎学長から多くのキーワードをお聞きし、改めて私たち教育に携わる者の責務を認識し、その使命を果たすべく英知を結集し、相互の連携を図っていかなければならないと強く感じた有意義な定期総会でした。
注記:塩崎学長のお名前は常用漢字で表示しております。ご了承ください。
(掲載日:5月2日)

全校道徳劇「グッバイ マイ」(新堂中学校)

新堂中学校

草津市立新堂中学校(藤澤紳行校長)で、生徒会役員の20名による全校道徳劇の収録があり、私も現場を訪れました。体育館のステージが舞台となって、カメラや照明、音響設備などもスタンバイする中、幕が上がり収録が始まりました。
劇は、人間が生まれる前の世界が舞台です。人間として生を受けることを、今か今かと待っている子どもたちが、ひょんなことから自分達の生後を覗き見てしまいます。そこに待っていたのは、いずれも過酷な運命でした。迫り来る「誕生」を恐れる子どもたち。もちろん「誕生」ではなく「無」を選択し、そのまま消えてしまうことも出来ます。―――「誕生」か「無」か。3人の心の葛藤がありありと描かれます。
 
自分で決めること、諦めないことの意義、困難を乗り越えた先にあるもの、「生きる喜び」とは何か。全校生徒に投げかける素晴らしい内容でした。
 
発表の後、生徒たちからは達成感や自己有用感が漲っているのを感じました。この劇のために生徒会役員に立候補する生徒が多いというのも納得できます。今後も新堂中学校の学校文化としてしっかり根付いた活動になることを、大いに期待します。
 
今、コロナ禍で様々な経験、体験、人との出会い・交流に制限がある中ですが、このような経験を得る機会を学校現場、地域で創出する重要性を改めて感じました。
 
今年度から市教委では、学校での持続可能な社会に向けた人づくり推進事業(「スクールESDくさつ」プロジェクト)を小学校2校、中学校1校のモデル校を指定してスタートしました。この事業では、地域の課題に子どもたちが主体的に関わり、その解決に向けて発表や提案そして「行動する」ことを目指しています。地域の課題を教材とすることで、地域の方々とのリアルな体験、交流が進むことを期待しています。今後も「多様な経験・交流」をキーワードに教育活動の推進を図ってまいります。
(掲載日:4月22日)

新学期がスタートしました

地球温暖化の影響で年々桜の開花時期が早まっており、入学式にかかせない桜の花が散っていないか心配していましたが、大きな天候の崩れもなく桜がまだ少し咲く中、市内小中学校では入学式が行われ、新学期がスタートしました。

午前中は、草津市立志津南小学校(山田容子校長)を、そして午後は私の母校である草津市立松原中学校(姫野健校長)の入学式に臨席しました。今年度は、市内では小学1年生1,344名、中学1年生1,193名の児童生徒が入学しました。

小学校では、保護者の皆さんと一緒に登校した児童たちが、体育館ではクラスごとに着席し、担任の先生から一人ひとり氏名を呼ばれ、元気のよい返事が体育館に響き渡っていました。中学校では新入生代表が、これまでの小学校生活を糧に、様々な学習や活動に対する期待を述べました。

今、世界には戦争・紛争・貧困など様々な事情により、まともに教育を受けられない子どもたちが沢山います。どこの国でも子どもたちは次代を担う宝です。少子高齢化が進む我が国においても、地域の将来を担う人材の育成は重要な課題の一つです。子どもたちに大きな期待や願いが寄せられているなか、私たち公教育に携わるものとして大きな役割を担っていることを再認識し、学校現場、家庭、そして地域とが連携した教育・人材育成の取組みを進めてまいります。
(掲載日:4月12日)

新年度を迎えて

桜が満開の中、令和4年度がスタートしました。

私にとって、教育長として2年目を迎える今年は、「チーム市教委」として、これまでから大切にしてきた、学校教育と社会教育を両輪とした、草津の教育改革に職員の皆さんと一致団結して取り組んでいく考えです。
4月1日に、新年度に際して、管理職に対して訓示いたしました。

訓示では7つのキーワードを示し、管理職の率先垂範が重要であるとお伝えしました。

管理職の心構え

(1)挑戦 コロナ禍での事業運営・働き方など、ゼロベースでの仕事の見直し
(2)戦略 早期に事業レビューを実施し、課題抽出を
(3)根拠・成果 業務の根拠の再確認、手段が目的化していないか

具体的に進める際のポイント

(4)共有 所属職員のベクトル・マインドを合わせる
(5)コミュニケーション 正直に話す
(6)連携 学校教育と社会教育は両輪の関係であることを意識して
(7)発信 工夫した発信を、意外と伝わっていない、良いことも伝わらないと意味がない

この7つの言葉を大切に、「皆が主体的に働く、やり甲斐のある職場づくり」を目指してほしいとお願いしました。
(掲載日:4月5日)

お問い合わせ

教育委員会事務局 教育総務課 総務係
〒525-8588 滋賀県草津市草津三丁目13番30号
電話番号:077-561-2425
ファクス:077-561-2488

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