“伯母川ビオ・パーク”山寺川市街地排水浄化施設の紹介
更新日:2013年10月7日
事業目的
施設下流部(接触酸化池、植生浄化施設)
市街地の屋根や道路に堆積した汚れは降雨で洗い流されます。これを市街地排水といい、琵琶湖に流れ出ることが、琵琶湖の汚濁原因の一つになっています。
山寺川市街地排水浄化施設(愛称 伯母川ビオ・パーク)は、この琵琶湖へ流入する汚濁負荷(COD、窒素、リンなど)を軽減させるために整備したものであります。
事業概要
事業位置は、中間水路流域の草津市南山田町・木川町にあり、浄化対象区域は山寺川流域になる市街地約80haです。この区域に降った雨は、市街地の道路や屋根に堆積した汚れを洗い流し、雨水幹線に集められ草津川を経て琵琶湖に流出しますが、この排水を浄化するため、伯母川の廃川敷を利用し延長760mにわたり浄化施設を整備し、平成15年9月に運転を開始いたしました。
当該施設では、この市街地約80haに降った雨による比較的汚濁物質の濃度が高い初期流出水(市街地排水)を貯留沈殿池に導水し、処理後、上澄水を接触酸化池、植生浄化施設(水耕栽培)、同(ろ材+植生)の順に通して浄化しています。
また植生浄化が能力低下する冬期には土壌浄化施設を利用するなど、各種浄化施設を組み合わせて汚濁負荷削減を図っています。
処理に伴って発生する汚濁水(汚泥)はポンプで流域下水道管に圧送し、湖南中部浄化センターで汚水と共に処理します。
施設の管理運営
運営協議会と市職員による浄化植物の除去作業
当該施設は地域と行政が一体となって管理運営を行っています。特に、植生浄化施設の維持管理は、地元地域のボランティアである「伯母川ビオ・パーク運営協議会」が担っています。
植生浄化施設の主な維持管理作業は、浄化副産物と汚泥の除去、植物の再移植でありますが、除去した植物の堆肥化を試みています。その他、運営協議会では場内の公園管理や見学者への施設案内、施設を利用した環境学習への協力など幅広く活動いただいています。
大臣賞を受賞した運営協議会のみなさん
このような活動により、平成16年度に第13回国土交通大臣賞「いきいき下水道賞(水環境回復創出部門)」を協議会、草津市、滋賀県の三者が受賞しました。