保育のまど 1月
更新日:2024年2月6日
リズム運動と同和教育
第四保育所では「さくら・さくらんぼのリズム運動」を日々の保育に取り入れています。リズムとはピアノの音に合わせて体を動かす運動遊びで、「金魚」「かめ」「うさぎ」「どんぐり」「時計」などになりきって体を動かすものや、「まりつき」「なわとび」など伝承遊びからうまれたものなどがあります。それぞれのリズムに・体幹を鍛える・土踏まずを形成する・筋力をつける・忍耐力をつける・柔軟性を育むなどのねらいがあり、子どもたちのしなやかな心と体作りを目指して取り組んでいます。
リズムの動きは発達年齢に応じて決まっていますが、ピアノの音を自分の耳で聞いたり、友だちとタイミングを合わせたりなど、自分の頭で判断して体を動かすことが求められます。0歳児クラスから毎日継続して取り組むことで、体を動かすことの心地よさ・楽しさだけでなく「難しい…けれどもう一回やってみよう!」「年長組さんみたいにできるようになりたい!」「昨日より綺麗にできるようになった!」と、挑戦心・憧れ・期待・達成感など様々な思いを子どもたちは感じ取っています。
最初に元気よく歌ってから始めます。
「両生類のようなハイハイ」ずり這いで進みます。
「かめ」しんどい体勢でも粘り強くキープします。
「荒馬」かけ声とともに力強く踏み込みます。
「兄弟すずめ」複数人でするリズムは楽しくて子どもたちも大好きです!
「うま」四つ這いから高這い、ギャロップへと動きが進化していくリズムです。
勢いよく走る・軽やかにステップを踏む・力強く踏み込むといった「動」のリズムもあれば、体をゆっくりと動かす・ピタッと制止させるという「静」のリズムもあります。静と動、どちらのリズムにも取り組むことで「今は我慢する」という忍耐強さや集中力を育てます。それらの力が育つことで遊びに集中し遊びの楽しさを感じ、やがて人とつながって遊ぶ力、仲間と一緒にやりきる力へとつながっていきます。
このように、実はリズム運動も人権・同和教育において重要な役割を果たしています。部落差別をはじめとしたあらゆる差別に立ち向かっていくためには、「自分ってすてき!」と思う気持ち(自尊心)と、仲間の力が必要です。困難を前にしてもあきらめないこと、粘り強く挑戦すること。「こんな風になりたい」と憧れをいだくこと。「できるようになった!」「見てて!」と自分に自信をもつこと。友だちと協力したり、息が揃ったりしたときの心地よさや達成感。リズム運動を通して、そのような経験を子どもたちに積んでいってほしいと願っています。
「どんぐり」ピアノと友だちの音を聞きながらタイミングを合わせます。
「しゃちほこ」腹筋、背筋などを使って足をピンと真上に伸ばしたまま止まります。
「汽車」まだ未熟でも、止まる・踏ん張るを意識する姿もあります。