令和6年 年始訓示
更新日:2024年1月4日
この文章は、市長から職員に向けたメッセージです。
職員の皆さん、新年明けましておめでとうございます。
新年を迎え早々、悲しい出来事がありました。1日午後、石川県能登地方で発生した大地震により、多数の死傷者や行方不明者が出る事態となり、被災された方々に心からお悔やみとお見舞いを申し上げますとともに、一日も早い復旧・復興をお祈りいたします。
この地震災害に際し、1日の夕方には湖南広域消防局から、緊急消防援助隊として、消防車両8台、隊員25名を現地に派遣し、現在救助活動を行っております。また、草津市としましても、今後、最大限の支援協力を行ってまいります。職員の皆さんには、地震などの災害に備えた本市の体制や各職員の担当業務、役割を今一度確認するようお願いします。
さて、およそ3年の間、私たちの日常が制限され、暮らしを大きく変えた新型コロナウイルス感染症が、昨年5月に感染症法の位置づけが変わったことで、昨年は、「宿場まつり」や「みなくさまつり」、「イナズマロックフェス」さらには、日本遺産のひとつである「草津のサンヤレ踊り」など市内で多くのイベントや催しものが復活し、コロナ禍前の日常が取り戻されたことを実感した1年でありました。
昨年の市政を振り返り、2つだけ申し上げますと、市の花であるアオバナの色を象徴する「草津ブルー」が商標登録され、今後、さまざまな「草津ブルー」を活用した商品が生まれ、全国から注目されるブランドとなるよう願っております。子育て支援におきましては、紙おむつ購入助成や18歳までの医療費助成の開始など新たな取組を実施いたしました。職員の皆さんには、日々市民の方々にとって「住みよいまち」、「住み続けたいまち」となるよう、様々な事業やサービスに御尽力いただいておりますことに、心より感謝申し上げます。
さて、昨年は、メジャーリーグで日本人初の本塁打王、2回目のMVPを受賞された大谷翔平選手の活躍に、全国が盛り上がったことは記憶に新しいところです。大谷選手が高校時代の恩師から送られた言葉で今も大切にされている座右の銘は「先入観は可能を不可能にする」という言葉だそうです。
皆さんは、この言葉を聞いてどう感じるでしょうか。「昔からこうであった」「これはこうでなければならない」「こうであるはずだ」という先入観にとらわれていることはないでしょうか。ここ数年、世界情勢の変化によって我々の日常が大きく変化し、技術や価値観などが極めて速い速度で変革しています。市民生活の基盤となる行政サービスも、この時代の変化に臨機応変に対応していかなければなりません。今までの仕事の中で「不可能」と思われることでも、「先入観を除いた視点」で業務や事業を見てみると、これまでにない発想や工夫が生み出され、これまでは不可能だったことが可能になるかもしれません。
また近年、目まぐるしい進歩を遂げている技術が、「AI」です。本市においても2月に導入を目指している生成AIが、これからの仕事や働き方を大きく変革させることは明らかです。今後、市民ニーズはさらに多種多様になることが予想されますが、より良い草津をつくり、より良い行政サービスの提供に向け、生成AIをはじめとする情報技術の活用を一層推進していかなければなりません。職員の皆さんには、世の中の流れに敏感に対応し、ぜひ、先入観にとらわれない、柔軟な心で日々業務にあたっていただきたいと思います。
ところで、今年の干支は「辰」です。職員の皆さんには大きく躍動する龍のように目の前の課題に果敢に挑戦し、激しい時代の流れにも強くたくましく、柔軟に変化する職員であってほしいと願っています。
また、今年は市政施行70周年を迎える年でもあります。この栄えある年を職員の皆さんと共に祝い、草津の未来に向けて飛躍できることに深く感謝申し上げます。この記念すべき節目の年に改めて諸課題としっかり向き合い、「草津の明るい未来を創造する」という大きなミッションを果たすため、市民の皆様やともに働く仲間と共に、力を合わせて頑張ってまいりましょう。
令和6年が素晴らしい一年となりますよう、皆さんの御健康と御活躍を心より祈念いたしまして年頭の訓示といたします。