「草津のサンヤレ踊り」について詳しく知ろう!
更新日:2024年9月4日
草津市に伝わる民俗芸能「草津のサンヤレ踊り」についてご紹介します
「草津のサンヤレ踊り」とは、草津市内の7つの地域(
7つの地域ごとに衣装や踊り方・踊りのリズムなどが異なりますが、鮮やかな衣装や
全ての地域に共通して、囃子詞の中に「サンヤレ」という詞が頻出する点から「サンヤレ踊り」と呼ばれ、7つを総称して「草津のサンヤレ踊り」と呼びます。
「サンヤレ」という言葉の語源については諸説ありますが、一説には「幸あれ」という言葉が転じて「サンヤレ」に変化したといわれています。
また、この踊りの起源については明らかになっていませんが、楽器の構成などから、中世(室町時代後期頃)に京都を中心とした近畿圏で流行した「
「風流囃子物」とは、「華やかな」「人目を惹く」という「風流」の精神を体現し、衣装や持ちものに趣向をこらして、歌や笛、太鼓、
踊りに込められる願いは地域によって異なりますが、災害除けや死者の供養、豊作祈願、雨乞いなど、安寧な暮らしを願う人々の祈りが込められています。草津においては、五穀豊穣・疫病退散の願いが込められていると伝わっています。
「草津のサンヤレ踊り」は、平成30年5月に日本遺産「琵琶湖とその水辺景観―祈りと暮らしの水遺産」の構成要素のひとつとして、市内に所在する「芦浦観音寺」とともに追加認定されました。
また、国内の民俗文化財の中でも、風流踊りの系譜を引くなどの歴史性や地域性などが評価され、令和2年3月に、栗東市の「小杖神社の芸能祭礼」とともに『近江湖南のサンヤレ踊り』として国の重要無形民俗文化財に指定されています。
令和4年11月にはこの『近江湖南のサンヤレ踊り』が、全国41の「風流踊」の一つとしてユネスコ無形文化遺産に登録されました。
7つのサンヤレ踊りについて、詳しく見ていきましょう
矢倉のサンヤレ踊り
若宮八幡宮・立木神社を中心に踊られます。衣装は、子どもが鮮やかな花笠と衣装、大人は
※矢倉のサンヤレ踊りは2年に1度行われます。
下笠のサンヤレ踊り
老杉神社を中心に踊られます。衣装は、子どもが鮮やかな花笠と衣装を身につけ、
平成29年6月にBBC放送「びわこスケッチ」内で放送された、「下笠のサンヤレ踊り」についての特集回をYouTubeでご覧いただけます。
歴史・伝統で魅せる 薫風の草津~草津のサンヤレ踊り~(外部リンク)
片岡のサンヤレ踊り
長束のサンヤレ踊り
春日神社および印岐志呂神社を中心に踊られます。衣装は、子どもたちが花笠に
※長束のサンヤレ踊りは3年に一度行われます。
志那のサンヤレ踊り
志那神社を中心に踊られます。参加者はシンプルな白い法被に黒い帯を締めます。
他の地域のサンヤレ踊りと比べて、太鼓打ちなどの動きにキレがあります。
吉田のサンヤレ踊り
三大神社を中心に踊られます。衣装は、シンプルな白い法被に黒い脚絆で統一されていますが、太鼓打ちはこれに加えてたすきをつけます。
三大神社境内で踊られるため、市指定の天然記念物「三大神社のフジ」(「砂ずりのフジ」とも)との共演が見られます。
志那中のサンヤレ踊り
「
えふえむ草津「意外と知らない草津の歴史」で草津のサンヤレ踊りについてをテーマにした令和3年4月19日(月曜)放送分が、アーカイブ配信版でお聞きいただけます。
意外と知らない草津の歴史(えふえむ草津オンデマンド配信)
お問い合わせ
教育委員会事務局 歴史文化財課 文化財保護活用係
〒525-8588 滋賀県草津市草津三丁目13番30号
電話番号:077-561-2429
ファクス:077-561-2488