草津の伝統野菜 山田ねずみ大根
更新日:2023年12月12日
ねずみ大根って?
左:青首大根 右:ねずみ大根
山田ねずみ大根をご存じでしょうか。
胴はねずみのお尻のように丸みをおび、
そこから伸びる根の先はしっぽのように細長い。
そして一般的な大根と比べてかなり小ぶり。
それが草津の伝統野菜、山田ねずみ大根です。
小さな大根であっても、かかる手間は一般的な大根と変わらず、
むしろ小さいために機械で出来ず手作業が必要です。
そのおかげか、一般的な大根に比べ、
柔らかく、きめが細かく、皮も薄い山田ねずみ大根は、
味が凝縮され、煮ても生でも、お漬物にしても
おいしく食べることができます。
第5回山田ねずみ大根品評会
真剣に審査中
山田ねずみ大根を生産している農家は少なく、
この伝統野菜を次世代に継承すべく
「第5回山田ねずみ大根品評会」が開催されました。
主催者は
滋賀県立湖南農業高等学校山田ねずみ大根実行委員会。
審査員は、
栽培農家さん、JAレーク滋賀の職員、草津市農林水産課職員。
市内の生産者、立命館大学の学生、市内の施設職員、
そして県立聾話学校と県立湖南農業高校の生徒たちが出品しました。
後継者の育成へ
今回で5回目を迎えたこの品評会。
はじめは数人だった参加者も、18チームまで増えました。
そして、専門家の審査、品評のほかに、参加者全員による投票でも賞が決まりました。
番号だけ記された中で、品質の良いものを選び、投票。
湖南農高の生徒たちも審査員の一員です。
結果、市長賞はロクハ公園の敷地内で育てられたものが選ばれました。
生徒を含む全員投票の最多得票も同じものでした。
JAレーク賞は立命館大学のみなさんが育てたものでした。
審査委員長の講評
「今年は高温、乾燥続きの中、よく立派に育ててくれた。
また、はじめのころは歴然としていた生育の差が、
この5年間で甲乙つけがたいものになっている。
そして、投票結果からもわかるように、良いものを見分ける目、
山田ねずみ大根の特徴をよく理解してくれている。」
良いものを見分ける目、
そして惜しくも選ばれなかったものに足りなかったものを
取り入れる行動力。
これからますます品質の良い山田ねずみ大根が育てられ
多くの生産者の力で市場に出回ることを願っています。
丸み、尻尾、白さが決め手