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平成22年3月定例市議会施政方針と議案の概要

更新日:2013年10月1日

~はじめに~

 皆さん、おはようございます。
 本日、平成22年3月定例市議会を招集いたしましたところ、議員各位には御出席を賜りまして、お礼を申しあげます。
 最初に、南米のチリ共和国で、先月27日、マグニチュード8.8と計測される大地震が発生し、被災地は極めて深刻な状況にあり、甚大な被害が伝えられております。また、日本の沿岸部におきましても、大地震による津波の被害が懸念されており、対応がとられているところでございます。
 今回の大地震により被害に遭われた方々に心からお見舞い申しあげますとともに、災害からの復旧、復興が一日も早く進むことを願っております。
 それでは、ただいま上程いただきました議第1号から議第41号までの各議案の提案説明に入ります前に、平成22年度の施政方針につきまして申しあげます。
 私が、第16代草津市長として就任させていただいてから、2年を迎えようとしておりまして丁度、任期の半分の折返し地点にさしかかったところでございます。これまでの間、マニフェストに掲げました政策、施策を実現するため、ロードマップ実行計画を策定し、順次、着手をしてまいりました。今後は、この「もっと草津」宣言を軸といたしまして、より一層の飛躍をめざし、市民の笑顔が溢れるまちを目指しまして、市政運営に努めてまいりたいと決意を新たにしているところでございます。

~「草津市の将来ビジョン 第5次草津市総合計画」~

 新年度は、平成32年度を目標といたします「草津市の将来ビジョン 第5次草津市総合計画」に基づき、「出会いが織りなすふるさと “元気”と“うるおい”のあるまち 草津」の実現に向けたスタートの年であります。これからも可能な限り現場に出向き、現物を見て現実を知るという三現主義を堅持いたしまして、多くの市民の皆様とお出会いし、対話をさせていただきながら、市民の皆様の市政への熱い思いに応えられるような市政運営に努めてまいります。
 景気の動向をはじめとして、先行きの不透明感が増す中、未来に夢と希望が持て、そして安心が得られる地域社会の実現が、市民の皆さまの切実なる願いであると考えているところでございます。そのため、新年度の施策の構築にあたりましては、新たな基本構想で掲げましたまちづくりの基本方向、「「人」が輝くまちへ」、「「安心」が得られるまちへ」、「「心地よさ」が感じられるまちへ」、「「活気」があふれるまちへ」、の4つの柱の中から、3つの重点テーマを選定し、戦略的に施策を推進することといたしました。
 まず1点目は、草津の未来を担う世代、子どもが輝く教育のまち実現のための施策、「教育の充実」であります。
 2点目は、未来への安心、社会で子育てを支え育む施策、「子育て支援の充実」であります。
 そして、3点目は、生涯の生きがいと高齢期の不安を安心に変える施策、「高齢者福祉の充実」であります。
 さらに、この3つの重点テーマに加えまして、市政運営全体の基本として、「市民との協働のまちづくり」により一層取り組んでまいります。
 市民、議員の皆さまとともに、10年後の草津を描いた基本構想を実現してまいりますため、全職員とともに知恵を絞り、創意工夫を凝らしながら、一丸となって、12万1千市民の幸せ実現のために、強い意志と信念をもって取り組んでまいる決意でございますので、議員各位、市民の皆さまのさらなるご理解とご支援をお願い申しあげます。

~平成22年度 当初予算概要~

 さて、最近の我が国の経済動向でございますが、2月23日に発表された政府の月例経済報告では、「景気は、持ち直してきているが、自律性に乏しく、失業率が高水準にあるなど依然として厳しい状況にある。」とされ、先行きについても、当面、厳しい雇用情勢が続くとみられるものの、海外経済の改善や緊急経済対策の効果などを背景に、景気の持ち直し傾向が続くことが期待されるとしております。また、昨年7月から9月期の実質GDP成長率は、前期比で0.3%増、年率換算で1.3%増となっておりますが、月例経済報告では、雇用情勢の一層の悪化や海外景気の下振れ懸念、デフレの影響など、景気を下押しするリスクが存在することに留意する必要があるとされています。
 また、滋賀県内の経済情勢につきましても、一部に持ち直しの動きがみられるものの、依然として厳しい状況にあり、なかでも雇用情勢は大変厳しい状況であり、これは、本市におきましても同様であると考えております。
 過日発表されました滋賀県の平成22年度当初予算案でも、県税収入の大幅な落ち込みにより、予算編成が大変厳しい状況にあり、財政の健全化を推進するためには、平成19年度策定の「財政構造改革プログラム」による歳出の削減の取り組みだけでは対応しきれないため、財政調整基金、県債管理基金の取り崩し、県債の発行および県有地の売却など、歳入のやりくりと、さらなる歳出削減で財源不足への対応をされたところであります。
 一方、国におきましては、「コンクリートから人へ」「地域主権」などの基本理念のもとで、子育て、雇用、医療、環境など、人の命を守る予算の確保を重視した予算編成とされております。
 こうした中、本市におきましても、国や県の政策が転換される状況の中で、諸課題に対して適切、迅速な対応を図り、必要な行政サービスを提供し、将来的にも財政を維持できる持続可能な市政運営に努めるなど、市民サービスの質の向上を図るとともに、財政の健全化のために様々な努力を重ねてまいります。
 一昨年秋以降の経済危機による景気低迷の影響によりまして、本市の財源の根幹であります市税収入が前年度に比べ4.5%減となるなど、大変厳しい財政状況ではございますが、市民の皆様が将来に夢と希望の持てるまち、住み続けたいと思えるまちにするため、第5次草津市総合計画の実現に向けた実効予算を編成したところでございます。
 まず、予算規模でございますが、一般会計で365億9,000万円となったところであり、これは、前年度の予算額と比べますと24億1,000万円の増となり、比率としましては7.1%増となったところでございます。また、11の特別会計の合計予算額は、261億3,600万円となり、前年度の予算額と比べますと16億4,170万円の増となり、比率としましては6.7%増となったところでございます。
 それでは、予算の内容につきまして、総合計画のまちづくりの4つの基本方向であります「「人」が輝くまちへ 「安心」が得られるまちへ 「心地よさ」が感じられるまちへ 「活気」があふれるまちへ」に基づき、具体的な施策につきまして説明を申しあげます。

~「人」が輝くまちへ~

 まず一つ目の「「人」が輝くまちへ」に向けた取り組みでございますが、人権や教育関係の施策でございます。
 本市におきましては、人権・同和問題の解決を市政の重要な柱として位置づけており、人権が尊重されるまちづくりを施策の基本として取り組んでいるところでありますが、新年度におきましては、個人給付的施策を含む同和施策全般について、同和問題の早期解決に向けた視点で、学識経験者や市民を含めた委員会で見直しを諮ってまいります。
 次に、教育についてでありますが、近年、我が国では核家族化や少子高齢化、情報化の急速な進展など、子どもたちを取り巻く環境が大きく変容する中で、子どもの虐待や不登校の増加、道徳心や規範意識の低下など、家庭、学校、地域において、子どもに関わるさまざまな問題が顕在化しております。
 作家の司馬遼太郎氏はその著書「21世紀に生きる君たちへ」の中で、「自然へのすなおな態度とたのもしい人格を持ち、自分に厳しく、相手にはやさしい自己の確立」を、いつの時代においても、人間が生きていくうえで、欠かすことのできない心がまえとして説いていますが、私たち現在の大人が為しうることは、こうした子どもたちに育つ環境を作っていくことではないでしょうか。
 未来の担い手は、言うまでもなく子どもたちであり、子どもの教育に力を注ぐことは未来を創ることと言っても過言ではありません。新年度は「子どもが輝く教育のまち・出会いと学びのまち・くさつ」を基本理念に、「子どもの生きる力を育む」、「学校の教育力を高める」、「地域に豊かな学びを創る」の3つを基本的な方向性として、今年度策定を進めております「草津市教育振興基本計画」の初年度として、その具現化に向けた取り組みを積極的に推進してまいりたいと考えております。
 まず、「子どもの生きる力を育む」取り組みでは、各学校が本市の学校のモデルとなる教育活動を展開し、互いに高めあいながら教育改革を継続・発展させるため、「学校教育モデルプランの推進」に取り組むとともに、「幼稚園ステップアップの推進」として、幼小、小中の円滑な接続が図れるよう、相互の連携教育を推進してまいります。
 また、今年度に策定いたしました「草津市子どもが輝く学力向上プログラム」に基づき、子どもの基礎学力の定着と学習意欲の向上を図るため、小学校では3年生以上が計算検定を、4年生以上が漢字検定を、中学校では全生徒が漢字検定・英語検定を受検する取り組みを実施いたします。
 さらに、今年度事業として実施する校内LANの整備や電子黒板の配置など、学校におけるICT環境の充実に伴い、これらを有効に活用し、わかりやすく、魅力ある授業づくりと学習効果の向上を図ってまいります。
 次に、「学校の教育力を高める」取り組みでは、学校施設の整備で、老上小学校、矢倉小学校、高穂中学校の増築工事、大路、矢倉、常盤幼稚園の耐震診断・補強計画の策定、小・中学校音楽室へのエアコン設置に向けた実施設計、草津第二小学校グラウンドの芝生化を行うなど、教育環境の確保、充実に努めてまいります。
 また、読書活動の充実を通して、読書力、読解力の向上と、豊かな感性や情緒を育む学習環境づくりのため、今年度の小学校に引き続き、蔵書データベース化を全中学校で完了し、読書活動の環境を整えてまいります。
 また、学校給食センターにつきましては、今年度の基本設計に引き続き、実施設計を進めてまいります。
 次に、「地域に豊かな学びを創る」取り組みでは、子どもたちの健全育成の基礎となる家庭教育について、核家族化が進む中で、地域で支援していただける土壌づくりを再構築するため、「(仮称)家庭教育を考えるつどい」を開催し、「家庭教育」の重要性を再確認していただくとともに、実践に導く契機としてまいります。
 また、健康づくりと市民スポーツの推進が求められている中で、生涯スポーツと競技スポーツの推進方策や社会体育施設の在り方等の検討を行い、今後のスポーツ振興の取り組みをさらに推進するため、「草津市スポーツ振興計画」の策定に取り組んでまいります。

~「安心」が得られるまちへ~

 次に二つ目の柱である「「安心」が得られるまちへ」に向けた取り組みは、子育てや防災関係の施策でございます。子育て支援策をはじめ高齢者や障害者の自立を支援し、誰もが生き甲斐をもって、住み慣れた地域で、その人らしく「草津に住んでよかった」と実感できるまちづくりを進めてまいります。
 まず、児童福祉につきましては、「草津市次世代育成支援対策地域行動計画」の基本理念であります「子どもの人権が尊重され、子どもと大人がともに育ちあい、笑顔輝くまち草津」の実現に向けて、子どもたちがたくましく健康に育つことのできる環境づくりや、多様なニーズに応える子育て支援を展開してまいります。
 児童育成クラブ「のびっ子」につきましては、老上および志津の専用施設を整備し、安定的なクラブ運営と児童の健全な育成を図ります。
 また、個人居宅等で低年齢児保育を中心とする家庭的保育事業を実施、低年齢児の待機児童の解消を図るとともに、集団保育(施設保育)以外に保護者の選択肢を広げてまいります。
 また、建物の老朽化が進んでおります市立第五保育所の改築に向け基本設計に取り組みますとともに、「地域における子育て支援の充実」では、子育て中の親子が気軽に集い、交流できる場所として、「つどいの広場」を「ロクハ荘」などに拡大して開設してまいります。
 さらに、発達障害者支援センターにつきましては、相談室を増設し相談体制と発達支援の充実に取り組みますとともに、児童デイサービスセンターの定員数の拡大を図るなど、発達障害児支援の充実に取り組んでまいります。
 次に、高齢者福祉におきましては、地域でのひとり暮らし等の方が安心して暮らしていただけるように、これまでの緊急通報システムに相談や安否確認を加えるなど見守り機能の充実を図るとともに、より多くの方々にご利用いただくため、設置費用を無料化してまいります。
 また、特別養護老人ホームや認知症高齢者グループホーム等、介護基盤の整備促進に努める一方、特に、在宅での介護に困難な事例が多いといわれております認知症の要介護者の方々を対象として、居宅サービスの支給限度額を上回る利用を可能とする、いわゆる「上乗せサービス」を新たに制度化し、在宅での介護の充実を図ってまいります。
 また、障害者福祉につきましては、障害者が、その有する能力や適性に応じて、自立した日常生活や地域で安心して暮らせる社会の実現のため、「障害のある人もない人も誰もが生き生きと輝けるまち」を目標に、障害福祉サービスおよび補装具にかかる利用者負担については、市民税非課税世帯について無料といたします。また、市町村地域生活支援事業であります日常生活用具給付などの負担につきましても、非課税世帯の減免措置を行い、無料といたします。
 また、安全・安心感の持てる医療・福祉・介護基盤の連携とその方策の確立に向けまして、本市における医療福祉体制のあり方について、総合的な見地から検討、議論を進めてまいります。
 さらに、少子化対策として、不妊に悩まれている夫婦に対し、経済的負担の軽減を図るため、不妊治療費の助成を制度化してまいります。
 次に、国民健康保険事業の財政運営状況におきましては、私のマニフェストにございます「国民健康保険税の引き下げ」ができず、反対に引き上げとなるものでございまして、種々の要因はございますものの、市民の皆様へ率直にお詫び申しあげ、ご理解をお願い申しあげる次第でございます。
 本年度におきまして、準備積立金を全額取り崩しても、なお、収入が不足するという大変厳しい財政状況となり、今回、やむを得ず国民健康保険税を引き上げねばならないという、被保険者の方に御負担をお願いする苦渋の決断をさせていただきました。
 こうしたことは、草津市だけではなく、県内の他市町をはじめ、全国的な状況でございまして、国民健康保険制度が抱える構造上の問題と言わざるを得ません。この問題を解決するため、医療保険制度の一本化に向けた要望を、機会ある毎に、国に要望をいたしておりますが、現在、国におきまして、後期高齢者医療制度廃止後の新しい高齢者医療制度を、平成25年4月に施行するための準備をすすめておられ、あわせて、国民健康保険制度の広域化も検討されていると聞き及んでおります。
 今回、国民健康保険制度の健全な運営を堅持するため、やむなく国民健康保険税を引き上げることといたしますが、国民皆保険制度を堅持するという国の方針の中で、国民健康保険と被用者保険との負担の不公平の是正は、本来国において解消されるべき問題であり、同じ市民でありながら加入している医療保険によって負担の格差が生じているという不公平感がありますことから、国民健康保険制度を運営する市として、年々増加する医療費の不足する財源を全て被保険者の方に求めるのではなく、被保険者の負担の軽減を図るための新たな施策として、医療保険制度間における保険料負担率不均衡平準化繰出金を、国の制度改正が予定されている平成25年4月までの3年間に限定し一般会計からの財政支援をすることといたしました。
 次に、一昨年から続いております経済危機による厳しい雇用情勢に伴い、市内の離職者の安定雇用を図るべく、引き続き国の緊急雇用対策事業の積極的な活用を図ってまいります。
 次に、行政の基本である安全で災害に強いまちづくりを進めることは、市民の生命と財産を守り、安全を確保するという、何よりも優先的に取り組まなければならない最重要課題であります。
 私は、災害や犯罪から市民生活を守る施策を積極的に展開していくことが、市政を預かる者の責務であると、強く感じているところでございます。
 特に、高齢者や障害をお持ちの方々が、災害発生時に、迅速かつ円滑に避難するための支援体制を整えるため、各種団体のご協力の下に進めてまいりました「草津市災害時要援護者避難支援プラン」を広くご理解いただき、支援の輪を広げ、「災害時、一人も見逃さない」を実現できるようシンポジウムの開催をはじめとして、個別支援プランの策定に向け、取組みを推進してまいります。

~「心地よさ」が感じられるまちへ~

 次に三つ目の柱である「「心地よさ」が感じられるまちへ」に向けた取り組みは、環境や道路・交通関係の施策であります。
 まず、草津川廃川敷地の利用についてでございますが、市街地中心部に残された貴重なオープンスペースとして、今日まで多くの市民の皆様に親しまれてきた貴重な歴史的遺産であります。市の中心部における防災上の重要な位置にもあり、地震や火災発生時の防火帯としての機能を持っておりますとともに、草津市にとって将来を左右する貴重な資源であり、この利活用には大きな期待が寄せられております。新年度には、草津川廃川敷地の有効利用を図るため、市民の皆様、議員の皆様のご意見を聞かせていただきながら、有効な利活用が図れるよう基本構想を策定してまいります。
 次に、環境問題についてでございますが、温暖化対策につきましては、草津市地球温暖化対策地域推進計画「草津市地球冷やしたいプロジェクト」の具体的な施策といたしまして、マイカーから公共交通機関、または自転車等への転換を図ることが有効でありますことから、バス利用の促進や電動アシスト自転車への転換の促進等の事業を展開し、併せてこの取り組みを行う事業者で構成する連絡協議会を設け、ノーマイカー通勤の促進を図り、CO2削減への取り組みを進めてまいります。
 次に循環型社会につきましては、ごみの減量と資源化の推進につきまして、発生抑制、再使用、再生利用といった、いわゆるごみの3Rについての市民意識高揚の啓発を行うとともに、平成22年4月からは新たに定める「一般廃棄物処理基本計画」に基づき、ごみの減量化および資源化の目標が達成出来るよう、集団回収の促進等、更なるごみの減量化や資源化の促進を図ってまいります。
 また、クリーンセンター老朽化に伴う新たなごみ処理施設の整備につきましては、処理方式等の検討、環境影響評価調査等、平成28年度の施設稼働を目標に取り組んでまいります。
 次に、住宅施策につきましては、市営住宅の中長期的な整備計画であります「草津市市営住宅ストック総合活用計画」に基づき、笠縫団地の第二期建設工事に着手いたしますとともに芦浦団地の建替え事業を進めてまいります。
 次に、活力あるまちづくりを推進する取り組みについてでございます。活発な都市活動や快適な住環境を確保するためには、都市形成の礎となる基盤整備の充実を図ることが重要であると考えておりますし、立地の良さを活かして都市としての魅力を更に高め、市民の皆様や草津市を訪れる皆様がぬくもりや季節の移り変わり、心地よさをいつも感じられるまちをつくっていかなければならないと考えているところでございます。こうした中、その一環として、宿場町としての歴史的町並みが残る一方で、狭隘道路と住宅の密集といった防災面の課題を抱える本町・元町地区につきまして、地域の実情に合ったまちづくりのマニュアルを作成し、説明会等を開催しながら、地域のまちづくりへの機運を高めてまいります。
 次に、上水道につきましては、その使命であります安全で安心な水の供給を継続していくために、老朽化した施設や管路の更新・改良が不可欠であり、各種のコスト削減策やアウトソーシング等、これまで以上の経営努力を図るとともに、中長期的な観点から計画的に更新事業を推進してまいります。また、今年度から着手しました草津市水道ビジョンは、水道事業を取巻く環境を総合的に分析し、更新需要等を踏まえた上で、中期的な経営戦略となり得るよう新年度中に策定する予定でございます。
 また、下水道事業につきましては、公共下水道と農業集落排水を併せた人口普及率が99%を超え、建設から維持管理の時代へと移行しておりますことから、新年度より国の下水道長寿命化支援制度を活用し、限られた財源の中で、ライフサイクルコスト最小化の観点を踏まえ、耐震化等の機能向上も考慮しながら、計画的な改築を推進してまいります。
 次に、道路の整備についてでございますが、道路は、市民の日常生活を支え、社会・経済活動を支える最も基礎的な都市基盤であると考えているところでございますので、引き続き、計画的に整備を進めてまいりたいと考えております。幹線道路である都市計画道路などの整備につきましては、今年度までの国の制度を活用し進めてきたところでございまして、現時点では国の動向が明らかではございませんので、当初予算への計上は見送り、財源の見通しが立ちました後、進めてまいりたいと考えております。
 次に、公共交通についてでございますが、「まめバス」の愛称で親しんでいただいている実証運行を前年度に引き続き、継続して実施してまいります。この「まめバス」は、持続可能な公共交通として継続運行してまいりますためには、より多くの地域の皆様のご利用により採算性の確保が必要となりますことから、市民の皆様に広くご利用していただけるよう啓発に努めてまいります。
 また、南草津駅の新快速停車につきましては、平成21年度に発足をしました「南草津駅新快速停車促進期成同盟会」の一員として、平成23年春の新快速停車を目指し、JR西日本への要望活動を一層強力に進めてまいりたいと考えております。

~「活気」があふれるまちへ~

 次に四つ目の柱である「「活気」があふれるまちへ」の取り組みは、農業や商工業、地域コミュニティ関係の施策であります。
 まず、農林水産業についてでございますが、市民と農業者がともに育む、潤いと活力をあたえる「農」のあるまちの確立をめざして、安全・安心な農産物の供給体制の充実や地産地消の推進、さらには草津ブランドの創出とその強化や国の戸別所得補償制度による活力ある経営体の育成など「草津市農業振興計画」の具現化に向けた取組みを推し進めてまいります。
 次に、工業振興につきましては、支援機関と連携しながら積極的な市内企業の支援により新たな展開を促進するとともに、恵まれた交通アクセス等、地域の強みの対外発信強化を通し、産業の集積、高度化に努めてまいります。
 また、草津の観光資源を活用しながら季節に応じた風物詩に対して付加価値を高める事業として、烏丸半島のロケーションを活かした新たなイベントにも取り組むとともに、水生植物公園みずの森の季節イベントと連動しながら集客拡大に努めてまいります。
 次に、依然として厳しい経済金融情勢下における経済対策への取り組みにつきましては、昨年12月に中小企業金融円滑化法が施行されたのを受け、市が制度化しております草津市小規模企業者小口簡易資金利用者の負担軽減を図るため、法に基づく返済期間の最長3年間の延長について、その債務保証に対応できるよう債務負担をし、各金融機関に適切な貸付条件の軽減措置に取り組まれるよう働きかけてまいります。
 一方、急激な社会情勢の変化に伴い、市民の皆様の行政に対する個々のニーズも多様化、高度化する一方、地域においても子育てや防犯・防災など地域課題が増大しているところであります。このような状況下において、これまでと同様での行政のみによる市民サービスの提供はもはや困難であり、これからは、市民同士が、或いは市民と行政が共通の目的に向かって責任と役割を分担し、力をあわせて進める「協働のまちづくり」の推進が不可欠であると考えております。
 今後、市民の皆様による公益的な活動がさらに活性化し、市民と行政、市民相互の協働による取り組みが進むよう、各学区地区において、包括的な取り組みを行う組織づくりを進めていただくため、昨年に引き続き、草津市まちづくり協議会設立調査準備費への支援をさせていただきますとともに、新たに組織設立時の運営費につきましても、支援してまいります。
 また、市民の皆様方にとって最も身近な窓口となります市民センター(公民館)につきましては、「協働」に向けてのまちづくりの拠点となりますことから、より利便性の高い施設となるよう、施設改修等を実施したところでございまして、今後、草津あんしんいきいきプランに基づく高齢者等の健康、及び生きがいづくりに向けた講座の充実を図るとともに、地域の福祉・生涯学習・ボランティアなど幅広い団体が気軽に活動内容や展望を話し合える(仮称)ふらっとホーム推進事業をあらたに計画するなど、地域における協働のまちづくりの推進を図ってまいりたいと考えております。
 また、町内会の地域活動の場、また住民の生きがいや福祉活動、さらには「協働」のまちづくりの推進の場として活用されますコミュニティハウスの整備費への支援につきましては、県の交付金の動向に左右されることなく、市の施策として、新たに制度化し、実行してまいります。
 次に、(仮称)草津未来研究所についてでございますが、県内では初めてとなる本市のシンクタンク機能として期待するところでございまして、地方分権社会や少子高齢社会などに対応しつつ、将来的に持続可能なまち草津の実現に向けて時代を先取りし、実践的かつ戦略的な政策を展開するため、政策研究と人材育成を目的として設置するものであります。
 次に、自立した行政サービスを持続させるための「選択」と「集中」のもと、真の地域再生に向けて、既存の事業を見直すきっかけになるだけではなく、市民参加の機会確保と市政の透明化の向上につなげ、行政内部での自らの意識改革を図るため、本年度に引き続き、事業仕分けを実施してまいります。
 以上が平成22年度の施政方針と当初予算の歳出の主な内容でございます。

~財源について~

 次に、これらの施策・事業を展開するのに必要な財源につきまして、説明を申しあげます。
 まず、市税は192億8千万円でございまして、本年度と比較いたしますと4.5%減の約9億1千万円の減収見込みとなったところでございます。これは、個人と法人の市民税が大きく落ち込みますものの、固定資産税等の市税の伸びにより4.5%減に止まったものでございます。
 次に、地方交付税は、本年度に引き続き交付の見込みをいたしているものでございまして、約3億2千万円の減の約7億8千万円を見込んでおります。
 次に、国庫支出金、県支出金ならびに他の財源につきましては、それぞれの事務事業に必要な所要額を計上しております。
 次に、繰入金につきましては、財政調整基金や小学校建設事業のためにまちづくり基盤整備基金からの所要の措置をいたしております。
 また、市債につきましては、学校整備等に必要な額を措置いたしておりますが、臨時財政対策債の増により本年度に比べ約3億2千万円増となったところであります。
 以上が、主な財源の内容でございます。

~議案提案理由説明~

 それでは、引き続きまして、条例案、一般議案および平成21年度の各会計の補正予算につきまして、説明を申しあげます。
 議第13号から議第28号までの16議案は、条例案件でございまして、議第13号は、月60時間を超える超過勤務手当の支給割合の変更および時間外勤務代休時間に係る規定の追加等を行うため、草津市職員の勤務時間、休暇等に関する条例をはじめ、関係いたします3条例を一括して改正しようとするものでございます。
 次に、議第14号は、自発的に職務を離れて大学等に修学や国際貢献活動を行うことを希望する職員に対し、職務に従事せず、これらの活動を行うことを認める制度を導入するため、草津市職員の自己啓発等休業に関する条例を制定しようとするものでございます。
 次に、議第15号は、草津市税外収入金の督促、延滞金の徴収および滞納処分に関する条例が平成22年4月1日に施行されることに伴いまして、税外収入金の滞納処分による財産の差押えに関する業務に係る手当の追加等を行うため、草津市職員の特殊勤務手当に関する条例の一部を改正しようとするものでございます。
 次に、議第16号は、国家公務員退職手当法が改正され、退職金の支給制限および返納事由の拡大等が規定されたことに伴いまして、草津市職員の退職手当に関する条例の一部を改正しようとするものでございます。
 次に、議第17号は、現在設置しております各基金を見直し、当初の目的を達成したものや他の基金と目的が重複するものを廃止するため、草津市緑化事業基金条例のほか6つの基金条例を一括して廃止しようとするものでございます。
 次に、議第18号は、当初の創設目的が達成できたことなどから、前納報奨金制度を廃止するため、草津市税条例の一部を改正しようとするものでございます。
 次に、議第19号は、国民健康保険の財政収支の均衡を図るため、基礎課税分等の税率、税額および減免に係る規定の改正を行うため、草津市国民健康保険税条例の一部を改正しようとするものでございます。
 次に、議第20号は、高齢者の日常生活の不安の解消および安全の確保を図ることを目的として行っている緊急通報システム事業のサービスを拡充し、更なる普及を図るため、利用手数料を廃止し、無料化を実施することに伴いまして、草津市手数料条例の一部を改正しようとするものでございます。
 次に、議第21号は、用品調達事業に係る特別会計の設置目的を達したことから、草津市特別会計条例の一部を改正しようとするものでございます。
 次に、議第22号は、県内の市町間の費用負担の公平化を図ることを目的に、重度心身障害者(児)福祉医療の県制度対象者に限定して、施設入所前に対象者が居住していた市町が施設入所後においても引き続き福祉医療の実施主体として助成を行う住所地特例制度が県内各市町一斉に導入されることに伴いまして、草津市医療費特別助成条例の一部を改正しようとするものでございます。
 次に、議第23号は、古希祝金の廃止ならびに長寿祝金の支給対象者および支給額を変更するため、草津市古希祝金および長寿祝金条例の一部を改正しようとするものでございます。
 次に、議第24号は、さわやか保健センター2階の体力チェック室を廃止することに伴い、使用料の規定を削除する必要がありますので、草津市立さわやか保健センター条例の一部を改正しようとするものでございます。
 次に、議第25号および議第26号の2議案は、いずれも平成22年4月1日に施行される草津市税外収入金の督促、延滞金の徴収および滞納処分に関する条例との整合を図るため、延滞金額の減免規定の追加等を行う必要がありますので、議第25号で草津市介護保険条例の一部を、議第26号で草津市公共下水道事業に係る受益者負担に関する条例の一部を、それぞれ改正しようとするものでございます。
 次に、議第27号は、債権管理に係る督促手数料の規定を削除するため、草津市上水道事業給水条例の一部を改正しようとするものでございます。
 次に、議第28号は、近年の熱中症に関する認識の高まりや民間による情報発信体制が整備されたことに伴いまして、熱中症厳重警報発令に係る事業を廃止するため、草津市熱中症の予防に関する条例を廃止しようとするものでございます。
 次に、議第29号から議第31号までの3議案は、一般議案でございまして、議第29号は、草津市総合計画基本構想に即し、市土の土地利用の現状と課題を踏まえて策定する計画を定めるに当たりまして、国土利用計画法の規定により議会の議決を必要といたしますことから、草津市国土利用計画につき議決を求めるものでございます。
 次に、議第30号は、障害者自立支援法に基づく利用者負担免除等請求事件に係る訴訟上の和解を行うに当たりまして、議会の議決を求めるものでございます。
 次に、議第31号は、市道路線の認定に係る議案でございまして、8路線の認定を行うことにつき、議会の議決を求めるものでございます。
 次に、議第32号から議第41号までの10議案は、いずれも平成21年度の一般会計および9特別会計の補正予算でございます。
 今回の補正予算は、一般会計で32億5,660万8千円を増額いたしますとともに、特別会計では、国民健康保険事業特別会計ほか2特別会計で1億716万4千円を追加計上し、公共下水道事業特別会計ほか5特別会計で5億5,049万8千円を減額しようとするものでございます。
 その内容につきましては、国の補正予算などに伴う国・県の補助金の決定、各事務事業における年度内の執行状況、および最終的な財源の見通しに基づき、所要の調整を行おうとするものでございます。
 まず、一般会計の主な内容についてでございますが、国の経済対策等に伴う交付金や補助金に関連する事業費といたしまして約27億1,100万円を、「緑化事業基金」等の7基金を廃止することに伴う「財政調整基金」および「まちづくり基盤整備基金」への積立金として約12億2,000万円を、それぞれ追加計上しようとするものでございます。
 一方、これらの財源となります歳入についてでございますが、国庫支出金や市債などの特定財源につきましては、国の補正予算による事業費増に伴います財源として所要額を見込んでおりますが、市税収入では、個人・法人市民税で約1億4,800万円の減収見込みとなりますものの、固定資産税では約2億300万円の増収が見込めることから、市税全体といたしましては約5,500万円の増収見込みとなっております。
 また、普通地方交付税の決定等に伴いまして、地方交付税を約3億4,600万円減額することとし、繰入金につきましては、基金の廃止に伴う積み替え分の約12億2,000万円から、それぞれの基金の充当事業の最終見通しや今後の財政需要等を考慮して6億9,000万円を減額し、繰入金全体といたしましては5億3,120万4千円を増額しようとするものでございます。
 次に、特別会計でございますが、国民健康保険事業特別会計ほか8つの特別会計につきましては、今年度の執行見通しに基づきまして、所要の調整を行おうとするものでございます。
 次に、繰越明許費についてでございますが、国の補正予算や追加内示に伴って措置いたしました事業のうち、その発注時期等の関係から繰越措置を必要とするもの、また、その他の事業につきましても、年度内の執行をめざし鋭意取り組んで参りましたが、地元や関係機関との協議、調整に日数を要しておりますことなどから、やむを得ず繰り越そうとするものでございます。
 以上、上程いただきました各議案の提案理由の説明を終わらせていただきます。

 何とぞ、よろしく御審議をいただき、適正なる議決を賜りますよう、お願いを申しあげます。

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総合政策部 秘書課

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