はしかわ市長のだいすきくさつ(平成26年6月)
更新日:2014年6月1日
文章は、「広報くさつ6月1日号」に掲載された内容です。
認知症があっても安心して生活できるまちをめざして
青葉が輝く季節となりました。まだ体の準備が十分できていない中で夏日が続きますと、思わず「暑いっ」と声が出てしまいます。これからの時期、小まめに水分を補給するなど、熱中症には十分注意し、体調を管理してください。
さて、先月15日、WHO(世界保健機関)が、2014年版世界保健統計を発表しました。2012年の日本人の平均寿命は84歳で、83歳であった前年に続いて世界1位です。
世界に類をみない長寿国である日本ですが、その一方で、認知症高齢者が急増しています。2002年時点では149万人でありましたが、10年間で倍増しており、65歳以上の人口に占める割合も、約10%になっています。人数、割合とも今後も上昇し、2025年には470万人、率にして12.8%になると見込まれています。本市では、昨年3652人であった認知症患者数が、2017年には4335人に、将来認知症になる可能性のある軽度認知症障害(MCI)を含む有病者数は、8千人を超えると想定しています。
市では、認知症の人のさらなる増加に備え、認知症を取り巻く社会情勢や国の施策の方向性を見ながら、このほど、「草津市認知症施策アクション・プラン」を策定しました。
このアクション・プランは、市民の皆さまや認知症患者の家族の方にアンケートにご協力をいただき、その声を参考にさせていただいており、認知症に対する正しい知識の普及・啓発の推進、介護サービス・認知症ケアの充実、早期発見・早期対応の推進、若年性認知症への支援、権利擁護の推進、地域見守り体制の推進、および介護者のケアの充実の、7つの基本目標を掲げ、それぞれに行動計画を設けて実施していくものです。
たとえ認知症があっても、福祉・医療サービスの利用、適切な支援により、住み慣れた家庭や地域で、尊厳をもって、安心して生活できるまちづくりを推進してまいります。