学校教育フォーラム

　草津市教育委員会では、毎年、新年度のスタートの時期に、本市の教育の方向性を全ての教職員に示す目的で「学校教育フォーラム」を開催しています。

　私からは、3点をお伝えしました。
　1点目は、子どもたちに知識や技能を身に付けるだけでなく、それらをどのような場面でどのように使うのか、そして社会の一員として社会に貢献できるそのような行動を行う人材として育成することが、教育の責務であり、社会からの要請であることをお伝えしました。　
　そのためには、学校内で教育活動を完結せずに、地域と連携して身近な社会課題を教材として様々な地域の人と共に進める事をお願いしました。そうすることによって、子どもたちにも自己肯定感、自己有用感が生まれることに繋がるとともに、指導する教職員の社会性も身に付きます。昨年から始めた「スクールESDくさつプロジェクト」(持続可能な社会の造り手を育成する教育)の仕組みも活用して、地域連携をさらに進めるようお願いしました。

　2点目は、子ども基本法が施行され、子ども家庭庁が発足し、子どもや若者が意見を表明して、社会参加を進めることが求められていることをお伝えしました。このことは学校でも同様で学校教育活動において児童生徒が意見を表明できる、そしてそれを実行できる、そのような機会や場づくりが学校でも求められています。先生と生徒という上下関係ではなく、互いに魅力ある特色ある学校づくりの良きパートナーとして、児童生徒と一致団結して、学級づくり、学年づくり、学校づくりに努めるようお願いしました。

　そして3点目は、教職員の働き方改革についてです。
　教員の労働時間が長く、そのため指導力向上やスキルアップに注力できないという状況があります。先生方の意識改革も必要ですが、様々な制度や仕組みの改革や校務のDX化、デジタル化、専門家との連携・参画などによるチーム学校の推進も必要です。安心感と働き甲斐のある職場環境整備を進めていく考えをお伝えしました。

　結びに、教職員の皆さんが心身ともに健康で、働き甲斐のある風通しの良い職場になり、草津の子どもたちのより良い成長を実感できる、そんな実り多い1年になるようお願いしました。（4月11日掲載）