令和5年度　学校経営報告会

私が教育長に就任時、全ての小中学校のクラス訪問を行いましたが、教職員の創意工夫により様々な教育活動が行われているにも関わらず、保護者や地域の皆さんには情報発信が疎かになっていることが大きな課題であると感じ、これまで情報発信の充実に力を入れてきました。
その一環として、私や教育委員に対して年度末に一年間の学校経営に関する報告会を開催しています。今年で3年目を迎えましたが、2日間(2月15日、16日)にわたり6つの中学校区別に各学校長から報告を受けました。
報告会では、学校教育目標とめざす子ども像、そして学校の強み・弱み(課題)を報告していただきました。学校の強みは様々なのですが、弱み(課題)については不登校、いじめ、学力の二極化の他に、特に「子どもたちの自己肯定感の低さ」と「自らの考えを行動・発信する力(チャレンジ力、コミュニケーション力)の弱さ」が今回多く占めました。
また、各校の特色ある教育活動としては、「地域の活力を活かした特色ある学校経営の構築」の分野からの報告が多数ありました。これは、昨年度からモデル校を中心に取り組んでいる「スクールESDくさつプロジェクト」の令和6年度からの全小中学校での展開を見据えて、各校で地域の資源を活かした地域課題の解決に子どもたちが取り組み、そしてその活動を地域に向けて発信したり、行動したりする取り組みが各校で徐々に始まっているためでした。このような取組によって保護者や地域の方々へ「学校の中が見える」ことにつながり、学校ボランティア活動が始まったという報告もありました。ご承知のとおり学校現場では、教職員の長時間労働が大きな課題の一つになっていますが、地域に根差した教育活動の実践により、地域から信頼される、そして応援される学校となることが重要であると改めて感じました。
様々な課題が山積する学校現場ですが、果敢に学校経営にチャレンジする学校長に感謝いたします。現状維持は後退です。これからも変化を恐れず、果敢に挑戦する学校・教育委員会をめざしてまいります。