第19回草津市青少年俳句大会

本市は「俳諧の祖」といわれる「山崎宗鑑」生誕の地とされており、これまで「俳句のまちづくり事業」に取り組んできました。その中で小学5年生から中学3年生までの児童生徒を対象にした「草津市青少年俳句大会」を開催しています。今回は19回目を迎え6,040句もの多くの作品をいただき、入選作品集を発刊いたしました。子どもたちの俳句はどれも独創的で、日々の気付きや心の感動をわずか17音の中で巧みに表現しています。

学年別の優秀作品が10点選ばれました

その中の一句を御紹介いたします。

「台風と反抗期は我が道を行く」(高穂中学校1年生　大越空翔)

評

選者である堀竹善舟先生は、「台風と反抗期の二つの言葉には、強烈な力が秘められていますね。これらの言葉を通して、作者は「我が道を行く」と主張されています。独創的でインパクトのある作風です。」と評されています。私はこの句から、今後どのように進路が決まるのか分からない台風と自身が直面している反抗期をなぞらえ、これからの不安や心配がある中であっても自分を信じ進んで行こうとする、反抗期の頃の不透明で先行きが不安な気持ちとそれに対する作者の決意が伝わってきました。

俳句の魅力

今日、デジタル化が進みコミュニケーションに不安な子どもたちが増える中、作者が伝えたい意図や感情をわずか17音で表現するという「俳句の魅力」を改めて感じました。これからも俳句づくりを通じて発見する力や直観力を大切にして、言葉を織る楽しみを味わい、豊かな感性を育んで欲しいと願っています。